DJIは、民生用ドローンの新製品「Mavic 3 Classic」を11月2日に発表し、公式オンラインストアなどで予約受付を開始した。最上位機「Mavic 3」の特徴を継承しつつ、望遠カメラを省いて低価格化。価格はドローン単体が21万6,700円。

  • DJI Mavic 3 Classic

充電器とDJI RC-N1送信機をセットにしたバージョンは22万9,240円、充電器とDJI RC送信機のセット版は25万2,670円。さらに、バッテリー2個やバッテリー充電ハブ(100W)、65Wカーチャージャー、低ノイズプロペラ(1 組)×3、DJIショルダーバッグをセットにしたオプション「Mavic 3 Fly More Kit Plus」(76,560円)も用意する。

Mavic 3 Classicは、Hasselblad(ハッセルブラッド)カメラとパワフルな飛行性能をもつ「Mavic 3」シリーズ(2021年発売)から、望遠カメラを省くなど必要な機能を厳選し、価格を抑えた新機種。4/3型CMOSセンサー搭載の20MPカメラ、最大飛行時間46分、O3+伝送システムに対応するといった、現行のMavic 3シリーズの特徴を引き継いでいる。

現行の送信機DJI RC ProやDJI RC、DJI RC-N1と互換性があり、高い操作性と飛行性能も継承。バッテリーも、既存のMavic 3シリーズと同じものが使えるという。前出の単体モデルは送信機や充電器を同梱しないため、既にDJIドローンを使っていて、Mavic 3シリーズにアップグレードしたいユーザーに適するとのこと。

  • Mavic 3(左)とMavic 3 Classic。カメラ部の構成の違いに注目

4/3型CMOS Hasselbladカメラは、動画撮影ではMPEG-4 AVC/H.264とH.265をサポートし、5.1K/50fps、4K/60fps、1080p/60fps動画撮影に対応。スローモーション撮影では、4K/120fpsと1080p/200fps撮影が行える。

カメラレンズの焦点距離は35mm判換算で24mm相当、絞り値は開放F2.8〜F11。12.8ストップのネイティブ ダイナミックレンジに対応している。多くの光を取り込める20MPセンサーを搭載し、写真撮影では12bit RAW、動画撮影では10bit D-Logで映像を処理。「鮮明な色合いで明暗部を細部までクリアかつ正確に捉える」とする。

Mavic 3 Classicに搭載しているカメラは、Hasselbladの研究開発をもとに設計。人間の目で見た感覚に近い色合いで細部まで撮れるとしており、ハッセルブラッド ナチュラルカラー ソリューション(HNCS)により自然で忠実な色合いで写真や動画を出力する。ハイダイナミックレンジのHLGシステムでは、後編集で色調整の必要がない映像を撮影可能。たとえば、日の出や夕暮れ時のような低照度環境での撮影でナイトモードを使うと、ノイズの少ない、鮮明な映像を捉えられるという。

最大飛行時間は46分で、現行のMavic 3シリーズと同じ。O3+伝送システムにより、最大15km(日本国内では8km)先まで、1080p/60fps動画を伝送でき、撮影や飛行操作の精度も向上させた。操作面では、シンプルで使いやすく、スムーズに操作可能で、カスタム機能を使って高精度な制御を実現。共有/編集/後編集用に写真や動画データを簡単に出力できるという。

複数のビジョンセンサーを使って被写体を認識し、機体とカメラを動かしてフレームに被写体を捉え続ける「ActiveTrack 5.0」や、8個のビジョンセンサーで全方向の障害物を検知し、障害物を回避する飛行ルートを計画し実行する「APAS 5.0システム」も引き続き備える。

撮影後、機体からRAW映像を転送する操作もしやすくなり、高速クイック転送ではWi-Fi 6経由で、ドローンからモバイル端末に最大80MB/sの速さで写真や動画データを直接ダウンロード。転送時に送信機と接続する必要はないという。内部ストレージは8GB。SDXCカード、またはmicroSDカード(いずれも別売)で容量を拡張でき、最大256GBまでサポートする模様だ。

ドローンの本体サイズと重さに変更はなく、折りたたみ時(プロペラなし)で221×96.3×90.3mm(縦×横×高さ)、展開時(プロペラなし)で347.5×283×107.7mm(同)。重さは895g。