待望のGoogle純正スマートウォッチ「Pixel Watch」が10月13日に発売されました。筆者もなんとか再入荷分を購入できたので意気揚々と使い始めたのですが、これまでのWear OSスマートウォッチとは異なる独自要素が多く、まだサポート情報も充実していないことからちょっと面倒な部分もあります。
Suicaの新規発行/移行の複雑さは各所で話題になっていますが、個人的に数日使ってみて、おそらくまだ99%の人は直面していないだろうけれど意外とつまづきやすいと感じたのが「機種変更」。スマートウォッチを機種変更するわけではなく、母艦となるスマートフォンを変える時の扱いです。
Pixel Watchユーザーはスマホを買い替える前に準備が必要
結論から言えば、Pixel Watchユーザーが機種変更前にやるべきことは以下の3点です。
- Suicaの預け入れ
- (セルラーモデルの場合)eSIMの消去
- ペアリングの解除
言い換えると、母艦となるスマートフォンだけを入れ替えてPixel Watchはそのまま使い続ける場合であっても、一旦初期化してセットアップし直す必要があります。
Apple Watchの仕様を考えるとそう珍しいことでもないのですが、単体通信も決済機能もほとんど普及していなかった国内のWear OSユーザーにとってはうっかり見落としやすいポイントかもしれません。
スマホを変える場合のPixel Watchの再設定方法
ここからは再設定方法を実際のスクリーンショットでお見せします。Pixel 6aとPixel Watch(Wi-Fiモデル)をペアリングした状態から、スマートフォンをPixel 7に変更した際の流れです。
まずは旧端末で「Pixel Watch」アプリを開き、「Google」→「Google Pay」と進んで右上の「スマートウォッチから削除」をタップ。これで端末内に保存されていたSuicaのバーチャルカードをGoogle Payのサーバー上に預けた状態になります。
続いてPixel Watchアプリのトップに戻り、「スマートウォッチのリセットとペア設定解除」へ。筆者のPixel WatchはWi-Fiモデルなので表示されませんでしたが、セルラーモデルの場合はeSIMの消去もこの画面のチェックボックスで行います(auのサポートページを参照)。
これでPixel Watchをまっさらな状態に戻しておく下準備は完了です。
新端末での設定は、Pixel Watchを購入した際の初回セットアップとほぼ変わりません。スマートフォンにPixel Watchアプリを入れ、画面の指示に従ってペアリングを進めていきます。
出荷時のソフトウェアバージョンにもよるかと思いますが、再びSuicaを利用する前にスマートウォッチ側のGoogle Payアプリのアップデートを求められました。
準備が整ったらスマートフォンのGoogle Payアプリから「Google」→「Google Pay」→「Suica」と進みます。初回利用時はここでSuicaを新規発行しましたが、今回は一旦預けたデータがあるので、既存のカードを選択して復元することで残高が戻ってきます。
作業自体はさほど複雑でもないのですが、Pixel Watchのコンパニオンアプリ自体が一般のWear OS搭載機とは別枠となっているため実質的に新プラットフォームに近いこと、初対応のSuicaも特殊な仕様であることなどから、設定方法やトラブル解決策などの情報が少なかったり、思うように動作しない場面があったりとまだあまり洗練されていない印象。
Pixelスマートフォン同士のデータ移行でも今のところペアリングされたスマートウォッチの引き継ぎまでは考慮されておらず、今後のユーザビリティの向上に期待したいところです。