米Appleは9月7日(現地時間)、オンラインで製品発表会「Far out.(日本では「超えよう。」)」を開催し、その中で新SoC「A16 Binic」を発表した。搭載モデルとして「iPhone 14 Pro」シリーズがあわせて発表されている。

  • 「A16 Binic」

A16 Bionicは、iPhone 14シリーズの中でもiPhone 14 Proシリーズにのみ採用される新SoC。4nmプロセスでの製造でこれまでで最も電力効率に優れるとしており、約160億個のトランジスタを集積。メモリの帯域幅が50%広くなってGPU性能が高まったほか、ISPを刷新してiPhone 14 Proシリーズの強力なカメラ機能をサポート。新しく搭載される「Dynamic Island」で活用されるアンチエイリアシングや、1Hz(1回/秒)の超低フレームレートな映像出力にも対応し、消費電力とパフォーマンスの最適化が図られている。

  • iPhone 14 Proの紹介中、さらりと紹介されたA16 Bionic

  • トランジスタ数は約160億個へ。4nmプロセスで製造

  • スマートフォン史上最速性能を謳う

  • 比較には3世代も前のA13 Bionicが登場

SoCの主な構成として、CPUには2つの高性能コアと4つの高効率コアを組み合わせて搭載。GPUは5コアで、メモリ帯域幅が50%拡大したという。機械学習に特化した新しいNeural Engineは16コアで、映像出力を担うDisplay Engineも刷新。画像の生成にはCPU、GPU、ISP、Neaural Engineの全てが協調して動作。iPhone 13 Proから暗所撮影性能を2倍高めたとしている。

  • CPUの構成

  • GPUの構成

  • Neural Engineも新しくなっている模様

  • Display Engineを刷新して常時表示ディスプレイやHDR、Dynamic Islandなどディスプレイの新機能に対応

  • iPhone 13 Pro比で暗所の撮影性能が高まっている