NTTドコモ モバイル社会研究所は、スマートフォンとテレビの利用実態に関する調査結果を5月30日に発表した。30~40代を境にスマホとテレビの利用時間が逆転しており、若い世代ほどスマホを、年齢層が高くなるほどテレビを長時間利用する傾向が見られたと分析している。

  • 平日のプライベートでの利用時間比較(年代別)
    [調査対象:全国・15~79歳のスマホとテレビを所有する男女・n=5,969]
    (出所:2022年スマホ利用者行動調査)

調査はスマートフォンとテレビを利用している全国の15~79歳の男女を対象に、Web上で2022年2月に実施。有効回答数(サンプル数)は6,272件で、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで国内人口分布に比例して割り付け、スマホ所有率を調査。調査結果から、スマホ所有者比率に比例して再割付を実施した。

若年層はスマホ、高年齢層はTVを長時間利用する傾向が浮き彫りに

スマホとテレビを平日のプライベート時間にどの程度利用するか調べたところ、40代以下ではテレビよりスマホを長時間利用する割合が高く、若年層ほどスマホを長く使う割合が高い傾向が見られたという。一例として、10代の74.8%はスマホのほうが利用時間が長く、一方で70代の78.1%はスマホよりもテレビの視聴時間のほうが長かったとのこと。

また、平日のプライベート時間にスマホまたはテレビを2時間以上利用する人の割合も調べたところ、スマホは若年層のほうが、テレビは高年層のほうが高くなる傾向が見られたという。

特に20代女性の89.1%、10代女性の89.5%が、スマホを2時間以上利用しているとのこと。一方、テレビを2時間以上視聴する割合は高年齢層で高く、60代女性で77.2%、70代男性で79.5%、70代女性では81.1%と、いずれも8割近くにのぼっている。

  • 平日にプライベートで2時間以上利用する割合(機器・性年代別)
    [調査対象:全国・15~79歳男女・n=6,272]
    ※テレビはテレビの所有者(n=5,969)が対象
    (出所:2022年スマホ利用者行動調査)

休日はTV利用もやや増加。10代女性の96%が2時間以上スマホ使用

休日のスマホとテレビの利用時間も調査。平日と同様に、若年層ほどテレビよりもスマホを長時間利用する人の割合が多く、30代以下ではその差がはっきり現れている。

ただし、平日と比べて全体的に、スマホのほうが利用時間が長い人の割合は減少。スマホとテレビが同程度、もしくはテレビのほうが長い人の割合が高くなっている。

  • 休日の利用時間比較(年代別)
    [調査対象:全国・15~79歳のスマホとテレビを所有する男女・n=5,969]
    (出所:2022年スマホ利用者行動調査)

休日にスマホやテレビを2時間以上利用する割合を調査したところ、こちらも平日と同様に、スマホは若年層、テレビは高年齢層のほうが割合が高くなる傾向にある。

スマホを2時間以上使う割合は20代以下の女性で高く、20代が92.4%、10代が96%となった。一方、テレビを2時間以上視聴する割合は高年齢層で高く、70代男性では82.4%、70代女性は82.6%とどちらも8割近くにのぼった。

  • 休日に2時間以上利用する割合(機器・性年代別)
    [調査対象:全国・15~79歳男女・n=6,272]
    ※テレビはテレビの所有者(n=5,969)が対象
    (出所:2022年スマホ利用者行動調査)