携帯各社の3Gサービス終了が数年以内に迫るなか、まだスマートフォンを持つのに不安を感じている3Gケータイユーザー向けに、ソフトバンクが「スマホデビュー体験教室」を開催しました。
「3G終了」がスマホデビューのきっかけに
ソフトバンクは2024年1月下旬に3Gサービスの終了を予定しています。他社に目を向けても、ドコモ(FOMA)は2026年3月、au(CDMA 1X WIN)は2022年3月31日に終了予定と、各社ともにそう遠くないうちに使えなくなります。
スマートフォンの場合はセキュリティ面やアプリ対応などの制約があるため、停波間際まで1つの機種を10年近く使えるケースは少ないはず。3Gに残っているユーザーの多くはフィーチャーフォン、いわゆるガラケーを利用しています。
「3G終了」をきっかけとする買い替えにあたって、もちろん今までの使い勝手に近い4G対応フィーチャーフォンを買う選択肢もあります。一方で、周りの人を見てやっぱりスマートフォンの方が便利なのかなと気になりつつ、「ちゃんと使えるかわからない」「料金が高くなりそう」といった不安からスマホデビューに踏み切れないという人も。そういった人々の背中を押す取り組みとして、ソフトバンクは各地でこのような教室を開催しています。
まずは「スマホの楽しさ」を知ってもらう授業内容
今回の教室には、スマートフォンに興味を持っている(まだ使ったことがない)3Gケータイユーザーのみなさんが参加。シニア向けスマートフォン「シンプルスマホ5」を例に、まずはスマートフォンの楽しさを知ってもらう内容となっていました。
1時間半の授業のうち、およそ1時間は実際に操作しながら覚えていく体験形式です。まずは地図アプリを使ってタップ、スワイプ、ピンチイン/ピンチアウトというスマートフォンの基本操作を覚え、その後にストリートビューやカメラ、音声アシスタントなどの機能を体験するという流れ。
ここでは手短に記すためにスワイプやピンチインなどの横文字を使いましたが、もちろん実際の授業ではこういった専門用語は使わず、平易でわかりやすい表現が心がけられています。
「やはり電話やメールなど実際によく使う/使えないと困る機能から説明するのかな?」と思いきや、スマートフォンの便利さや楽しさを体感してもらいやすい機能にフォーカスした構成が印象的でした。
スマートフォンで地図も見られるというだけではあまり利用イメージがふくらまず、「地図が必要な場所に出かけることはないから別にいらない」と思う人もいるかもしれません。でも、Googleマップなら世界中の名所を写真付きで見られて、さらにストリートビューを使えば端末の動きに合わせてその場にいるかのようにパノラマ写真を見られるというのを実演すると、「地図もスマホで済んで便利そうね」から「スマホ1台で世界旅行ができるみたいですごい!」に変わります。受講者のみなさんも思い思いの場所にバーチャル旅行して楽しまれていました。
音声操作の体験も反応の良かったポイントです。Googleアシスタントに天気を聞いたり「ありがとう」と話しかけてみたりといった操作を体験し、「どうして分かるの!?」と感心する参加者も多く、新鮮に驚かれていました。
筆者自身、某キャリアショップでの販売経験があるのですが、音声入力/音声アシスタントは年配の方に「こんなこともできるんですよ」と実演してみせると非常に評判が良かったと記憶しています。スマートフォンのすごさや便利さの一端を知ってもらえると同時に、「これなら私も使えるかも」「実は意外とガラケーより簡単なんじゃないか」とも思ってもらえますし、スマホデビューを考えているシニア層に対しては若者が思う以上に刺さる機能だと思います。
「スマホ教室」はソフトバンクユーザー以外でも参加可
今回取材した回は3G終了に向けた特別な教室でしたが、同様の教室は全国のソフトバンクショップ(スマホアドバイザー在籍店舗)で多数開催されています。
キャリア主催の教室ということでソフトバンクユーザーに限られるようなイメージを持たれるかもしれませんが、実は他社ユーザーでも歓迎。今回も、サービス終了を間近に控えるauの3Gケータイユーザーさんがいらっしゃいました。
スマートフォンを検討している方向けの体験会のほかにも、スマートフォンを購入したばかりの方向けの使い方講座、さらに進んでLINEやスマホ決済、出前注文などのアプリの使い方講座など、さまざまなレベルの教室が用意されており、参加費はすべて無料です。開催内容は店舗によって異なり、参加には事前の予約が必要なので、まずは公式サイトでお近くの実施店舗を探してみましょう。
また、感染症対策や近くに実施店舗がない方向けに、動画版のスマホ教室も配信されているので、あわせて利用してみてください。