2022年2月18日から2月20日にかけての3日間、福岡市のヒルトン福岡シーホークにて、福岡eスポーツ協会が主催するゲームコミュニティイベント「GATE」が開催されました。

本イベントでは、メインステージでのeスポーツ大会や参加企業によるブース出展、そしてパソコンやゲーム機などを持ち寄って参加するLANパーティーが行われました。

記事の前半ではイベント会場の模様をお伝えするレポートを、後半では福岡eスポーツ協会の会長を務める中島賢一さんへのインタビューをお届けします。

ステージイベントやBYOCエリアで、自由に楽しむ空間

「GATE」の会場となったのは、ヒルトン福岡シーホーク。博多湾をのぞむ35階建てのオーシャンビューホテルで、隣接する福岡PayPayドームとともに、福岡のランドマークの1つとして親しまれています。

本イベントは、そんな豪華ホテルの1階にあるコンベンションホールにて、3日間にわたり開催。1日目の18日(金)は前夜祭で、2日目の19日(土)から3日目の20日(日)まではオールナイトでのLANパーティーが開催されました。

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    結婚式会場などにも使われるヒルトン福岡シーホーク

LANパーティーとは、パソコンやゲーム機などを持ち寄ってゲームを楽しむイベントのことで、参加者のブースをBYOC(Bring Your Own Computer)席と呼びます。本イベントでは、30席分のBYOC席が販売され、完売していました。地元はもちろん、東京など遠方から参加した人もいたようです。

BYOC席では、個人参加だけでなく、イベントを開催するコミュニティもありました。ゲームクリアまでの時間を競うRTA(リアルタイムアタック)のイベントを行う「RTA in Japan」が出張イベントとして実施した「RTA in Japan ex #1」は大人気で、観覧エリアは常に満席となっていました。

会場内では、メインステージでイベントが開催されたり、BYOC席や企業ブースで各々のコンテンツが展開されたりと、さまざまな場所で同時多発的な盛り上がりを見せ、まさにLANパーティーならではの自由に楽しむ空間が実現されていたと言えます。

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    ステージイベントを楽しむもよし、BYOC席でゲームをするもよし

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    常に満席だった「RTA in Japan ex #1」の観覧エリア

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    格闘ゲーム勢によるフリー対戦会が行われていたエリア

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    思い思いにデコレーションされたBYOC席を見られるのもLANパーティーの楽しみの1つ

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    レッドブルが博多弁仕様に。会場内ではレッドブルが飲み放題となっていた

メインステージでは各日、ゲストを招いたeスポーツ大会やトークセッションなど、さまざまなイベントが開催されました。

前夜祭にあたる1日目には、アニソンDJイベント「アニソンニッポン特別ステージ」を開催。2日目から3日目にかけては、『THE KING OF FIGHTERS XV』や『Virtua Fighter esports』、『Apex Legends』、『グランツーリスモSPORT』など、さまざまなゲームタイトルでの大会が実施されました。

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    2日目にメインステージで開催された「福岡シュラハウスPresents KOF15九州最強最速トーナメント」

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    コスプレイヤーの成賀久瑠王さんや、AYASAMAさんなどがゲストとして出演

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    3日目にメインステージで開催された、ZETA DIVISION所属すでたきさんと来場者による『Apex Legends』アリーナ1vs1対決

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    メインステージの前には、イベント観覧エリアが用意されていた

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    男の子が最前列で熱心に観戦する姿も

企業ブースには、幅広いジャンルの地元企業が出展

会場後方のスポンサーエリアには、企業ブースがずらりと並びます。福岡を拠点とするプロeスポーツチームの関連企業であるQTnetや愛しとーとのほか、ゲーミングブランド「Contieaks」を展開する関家具など、福岡の企業が多数出展していました。

また、ゲームやeスポーツに関連する企業だけでなく、明治安田生命や福岡地域戦略推進協議会(Fukuoka D.C.)など、地域に根ざした活動を行う企業や団体の出展も目立ち、地元を盛り上げる空気が感じられました。

  • GATE

    九州電力グループQTnetのブースでは、グループ会社の戦国が運営するプロeスポーツチーム「Sengoku Gaming」のグッズを販売

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    「eサプリ」を販売する愛しとーとのブース。子会社CS entertainmentが運営するプロeスポーツチーム「FOR7」のサイン展示も

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    関家具のブースでは、ゲーミングブランドとして展開する「Contieaks」のゲーミングチェアやデスクを展示

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    100社を超える海外メーカーの代理店、アスクのブース。海外のプロeスポーツチーム「Fnatic」のデバイスなどが並ぶ

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    ソニーストア福岡天神のブースでは、ゲームプレイに特化した機能を持つXperiaやヘッドホンを展示

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    NTTが提供するXR空間プラットフォーム「DOOR」のブース。「DOOR」上では、本イベントのバーチャル会場が展開された

  • GATE

    キャラクターグッズの企画・販売を行うアウリンのブースでは、福岡eスポーツ協会のマスコット「ぴこふぁん」のグッズを販売

  • GATE

    自治体やJリーグなどと連携し、地域に根ざした活動を行う明治安田生命。ブースでは、賞品が当たる握力選手権を開催

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    NTTビジネスソリューションは、認知機能のチェックやトレーニングができる脳活ツール「CogEvo」の体験ブースを出展

  • GATE

    福岡地域戦略推進協議会の観光・食部会によるブースでは、地元のユニークなお土産や飲食店をアピール

14時間ぶっ通し! リングフィットRTAで世界新記録

さまざまなコンテンツが同時進行するなか、イベント3日目に会場の一角でただならぬ盛り上がりを見せていたのは、『リングフィット アドベンチャー』のRTA走者である、えぬわたさんのブースです。

えぬわたさんが挑戦したのは、『リングフィット アドベンチャー』の負荷を最高の30に設定し、達成率を問わずクリアまでの記録を競う「Any%」レギュレーションでの世界記録。えぬわたさん自身が世界記録を持っており、その記録更新へのチャレンジです。

えぬわたさんがこのチャレンジをスタートしたのは、深夜3時。9時間を超えたところで20分ほどの休憩を取ったのみ(ルールでは6時間ごとに30分の休憩が認められている)で、14時間以上ぶっ通しで走り続ける様子を観客たちが見守りました。

クライマックスには、元テレビ東京アナウンサーの田口尚平さんも実況として駆けつけ、続々と集まる観客たちも、ステージクリア時の決めポーズとともに「ビクトリー!」と声を上げて応援します。

そして、会場のイベント終了時刻が近づくなか、ついにゲームクリアへ。自身が持つ世界記録を5分35秒更新し、14時間3分26秒での新記録を達成。会場からは、大きな拍手が送られました。

  • GATE

    会場の一角に用意されたブース。配信はえぬわたさん個人のTwitchにて行われた

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    解説のCOUさんとひととせはるさんに加え、実況として駆けつけた田口アナ(写真中央)

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    会場の観客だけではなく、配信のコメント欄も素晴らしい一体感を見せていた