Assurantが2021年の米携帯端末の下取り・アップグレード市場の分析レポート「Mobile Trade-in and Upgrade Industry Trends 2021」を発表した。それによると、スマートフォンの下取り・アップグレードプログラムを通じて、米消費者に還元した金額は30億4300万ドル。前年の21億1700万ドルから44%増加した。5Gが携帯電話の買い換えを促進し、下取り・アップグレードプログラムが活発に利用された。デバイス別では、iPhoneがトレードイン/バイバックされたデバイスの上位5つを占めた。

Global Mobile Suppliers Association (GSA)によると、2021年第4四半期に消費者向けの5Gデバイスが21.7%増加し、850機種を超えた。5G対応デバイスが廉価帯にも浸透し始め、手頃になってきた5G対応デバイスへの買い換えを促すプログラムをメーカー、通信キャリアや家電量販店が展開し、それが市場に大きな影響を与えたとしている。また、近年オンラインでの下取りの利用が増加しており、昨年第4四半期にオンライントレードインの規模が前期から220%増、前年同期比42%増だった。

下取り・アップグレードされたデバイスのトップ5は以下の通り。

  1. iPhone XR
  2. iPhone 11
  3. iPhone 8
  4. iPhone 8 Plus
  5. iPhone X

iPhoneのトレードイン価値(TIV)の平均は199.13ドルで、前年の169.85ドルから29.28ドル上昇した。Androidスマートフォンの平均は98.31ドル。普及帯からハイエンドにラインナップが広がるiPhoneに対して、Androidスマートフォンは廉価帯の機種が多く、その違いがあるものの、2020年にiPhoneの平均がAndroidの1.78倍だったのに比べて、2021年は2.03倍に差が広がった。Androidスマートフォンで最もトレードインされたデバイスはSamsung Galaxy S9だった。

トレードイン/バイバックまでの期間の平均はiPhoneが3.35年。2020年の3.27年から0.08年の伸び。他のスマートフォンの平均は2.97年だった。長く使い続けられるのがiPhoneの長所の1つであり、それが下取り時の価値が崩れない要因の1つになっている。