日本人の姓は30万種類以上あるとされていますが、それは文字の違いに限った話ではありません。同じ字でも読みが異なる「同姓異読名字」は数多く存在し、「菅」は「すが」なのか「かん」なのか、「熊谷」は「くまがい」なのか「くまがや」なのか、文字を見ただけではわかりません。

iPhoneに付属の「連絡先」アプリは、この問題にバッチリ対応しています。姓名を登録するとき、「姓(フリガナ)」および「名(フリガナ)」欄それぞれに、正しい読みを入力していけばOKです。読みを入力していなくても、「すがさん」と「かんさん」はどちらも「菅さん」に変換されるので、登録した「菅さん」が1人であれば、「すがさんにメールを作成」と「かんさんにメールを作成」のどちらでも対応できます。

しかし、名前を読み上げる場面ではそうはいきません。連絡先に読みを入力していなければ、デフォルトの読みが適用されてしまうからです。前述の例でいえば、「菅」の読みを空欄にしておくと、「すが」でも「かん」でもない、「すげ」という読みが適用されます。「すげさんからのメッセージがあります」などといわれても、ピンときませんよね?

iOS 15の現在、誤った姓名の読みを訂正するには、直接連絡先を編集するしかありません。以前はSiriに「○○さんの名前の発音を覚えて」と話しかければ口頭で訂正できたものの、いまや「連絡先Appでフリガナを追加してください」と誘導されてしまいます。読み間違いが気になる場合は、放置せず連絡先の「姓(フリガナ)」および「名(フリガナ)」欄に正しい読みをカタカナで入力しておきましょう。

操作手順をカンタン解説