Appプライバシーレポートとは、過去7日間にアプリが参照した個人情報の統計/報告です。iOS 15.2以降のiPhoneで、『設定』→「プライバシー」→「Appプライバシーレポート」画面から機能を有効化しておくと、以降利用したアプリを対象にデータを収集し、後日レポートとして参照できるようになります。
Appプライバシーレポートで参照できる情報は、位置情報やカメラ、マイク、連絡先にアクセスした回数と、どのWEBサイトへアクセスしたかなどのネットワークアクティビティです。ゲームやSNSなどサードパーティ製アプリも対象になるため、自分の個人情報が不正に利用されていないかの監視に役立ちます。
たとえば、iOSに標準装備の天気アプリが位置情報を参照する頻度が読み取れます。Appプライバシーレポートで調べてみると、iPhoneを利用(ロック解除)したときには必ずといっていいほど位置情報にアクセスしていることがわかります。
レポートを調べてみると、音楽再生アプリはメディアライブラリを、マップアプリは位置情報を、メールなどメッセージを送受信するアプリは連絡先をと、そのアプリにとって不可欠な情報にアクセスしていることがわかります。アクセス自体は問題ではないものの、回数が過剰でないかのチェックは必要です。
一方、SNSアプリやニュースアプリのネットワークアクティビティを調べると、かなりの頻度で広告配信サイトにアクセスしていることがわかります。広告収入でサービスが運営されていることを考えれば不思議はありませんが、もし"明らかに怪しい"サイトがリストアップされていたら用心すべきでしょう。
セキュリティ対策という点では、「WEBサイトのネットワークアクティビティ」も参考になります。そこからアプリがデータを共有した可能性のあるドメインを確認できるため、危険防止にひと役かいます。