最長3分のショートムービープラットフォームである「TikTok」は、2021年7月よりライブストリーミング機能「TikTok LIVE」のサービスを開始しています。「TikTok LIVE」のスタートに伴い、多くのTikTokクリエイターたちが、長尺の動画を配信するようになりました。
なかでも人気なのが、ゲーム配信。公式チャンネルでもゲームライブ配信番組「TikTokゲームルーム」が開設されます。
「TikTokゲームルーム」では、MCに「平成ノブシコブシ」の吉村崇さんを、アシスタントに貴島明日香さんを迎え、ゲストとともにゲームのライブ配信に挑戦します。また、TikTokによるゲームライブ配信を盛り上げるために、TikTokに投稿されたゲーム動画を紹介するコーナーも用意しています。
優秀な動画にはAmazonギフト券を贈呈! だが……。
第1回配信となる11月のゲームタイトルは、人気FPSタイトル『APEX Legend』。ゲストにプロゲーミングチーム「CrazyRaccoon」所属ストリーマーのきなこさんを招き、実況配信に挑戦します。
番組ではまず、TikTokに投稿されたゲーム動画の紹介から。このコーナーでは、MCの吉村さんが動画を評価し、優秀な作品にはAmazonギフト券1万円分、それ以外の作品にはTikTokステッカーが贈られます。
「Amazonギフト券を出すと、その分ギャラが引かれるので、出しません!」と答えた吉村さんでしたが、まさかの宣言通りのステッカー連発。もはや、Amazonギフト券がタモリ倶楽部のジャンパー状態です。
ただ、公式からもらえるステッカーは、それはそれでかなりうれしいと思われるので、それこそタモリ倶楽部の手ぬぐいと同じくらいの価値があると言えそうです。
なかには「プロの仕事?」と思えるほどの動画編集力を見せた『APEX Legend』の超絶キル集動画もあり、貴島さんやきなこさんは絶賛。しかし、吉村さんの評価は「ステッカーです!」のひとことに終わりました。
続いては、吉村さんによるゲーム動画配信です。吉村さんはバトルロイヤルゲームの『PUBG Mobile』をかなりやり込んでいるゲーマーです。ただし、『APEX Legend』は初めて。同じシューティングとはいえ、三人称視点のTPSと一人称視点のFPSでは違いもあるので、とりあえず操作するだけで手一杯の様子でした。
番組では「初プレイで残り10チームまで生き残れるか」を条件に視聴者プレゼントを行っていましたが、バトロワ系のゲームの妙と言える「序盤に敵とまったく遭遇しない状態」が続き、あっという間に10位以上が確定。貴島さんときなこさんの活躍もあり、なんと初戦で2位の好成績を残しました。
1試合終わったところで動画紹介の後半戦です。あいかわらずステッカーを連発する吉村さんですが、自撮りのかわいい女性がいらすとやの素材を使って『APEX Legend』のキャラクターを作成する動画に対し、ついにAmazonギフト券を進呈。コメントでは結局かわいい女性かと大荒れ、もとい大盛り上がりを見せていました。
前半で紹介した超絶キル集のすごさとその評価に納得できない貴島さんときなこさんは、「『APEX Legend』をやったことがなかったからあの評価になったはず。1回プレイした今だと評価が変わるのでは?」と、もう一度動画を見直しましたが、結果は「ステッカーです!」と変わらず、スタジオとコメントの笑いを誘っていました。
最後に2回目のゲーム実況に挑戦です。今度は、グッとハードルを上げて、1位になれるかどうかがプレゼントの対象に。2試合目もきなこさんと貴島さんの活躍により、終盤まで生き残るも、3位で終了となりました。
TikTokが短い動画のプラットフォームだと思っている人はまだまだ多いと思われますが、TikTok LIVEは時間制限がなく、簡単にライブ配信ができるようになっています。
スマホのカメラだけでなくPCなどと接続して配信もできるので、今後は長い動画もTikTokの楽しみのひとつとして定着していくのではないでしょうか。また、TikTok LIVEはアーカイブを残せないので、1度だけの配信としての価値もありそうです。
配信後に吉村さんと貴島さんにインタビュー
最後に、TikTokゲームルームの配信を終えた吉村さんと貴島さんに感想を聞いてきました。
――配信お疲れ様でした。今回は『APEX Legend』がテーマでしたが、普段、お2人はどんなゲームをプレイされているんでしょうか。
吉村さん(以下、吉村):『PUBG』ですね。スマホでやっているので『PUBG Mobile』ですね。今はこれしかやっていません。仕事終わりに芸人の後輩とか知り合いを集めて夜9時くらいからずっとやっています。
元々ゲームをやりだしちゃうと止まらないんですよね。以前は『三國志』とか『シムシティ』とかシミュレーションゲームをやっていましたが、終われないんです。その点『PUBG Mobile』は、誰かが「今日はこの辺で」って終わってくれるので、ヤメどきを強制的に作れるのがいいですね。解散してまた明日ってなるので、仕事と両立できるようになりました。
貴島さん(以下、貴島):私はFPSが好きで今日プレイした『APEX Legend』を結構やっています。あとは『Call of Duty』とか。でも、ゲームは全般的に好きなので、ジャンルを問わずやっていますよ。『龍が如く』シリーズも大好きです。最近だと『ときめきメモリアル ガールズサイド』にハマりました。オンラインゲームは小学4年生くらいからやっていますね。
――かなり早いですね。
貴島:家にPCがあったのでやっていました。
――今日は実況プレイ以外に配信動画の紹介もしていましたが、ゲーム動画は観られるんでしょうか。
吉村:結構観ますね。芸人仲間のゲーム実況を観たりします。先ほども言いましたが、ゲームを始めてしまうと時間がなくなってしまうんですよね。なので、仕事の移動中とかはやってみたいゲームの実況を観ます。
『バイオハザード』などの実況も観ますが、なんか一緒にプレイしている感覚になりますよね。あとは、『PUBG Mobile』の神プレイとか、参考書的な要素として観ています。「この人、両手3本ずつの指使って操作しているんだ」って驚愕したり。
貴島:今回ゲストに来てくださったきなこさんも『APEX Legend』の解説動画を出されているので、参考にしています。この武器ってこんな感じなんだーって。
――実況プレイを体験していかがでしたでしょうか。
吉村:僕は古い人間なので、恥ずかしいんですけど、プレイ中の身体が一緒に動いてしまうんですよね。それがバレるのが嫌だなって最初は思っていました。
貴島:ああ、動いちゃいますよね。狩野英孝さんみたいな感じ。
吉村:あのポンコツと一緒にしないでくれよ(笑)。まあ、ゲーム界では有名な方ですよね。今回はよく分からないままゲームが進んでいる部分もありましたけど、やっていておもしろかったですよ。
僕は『PUBG Mobile』を初心者と一緒にプレイしているとき、ついつい先走ってしまうんですが、自分が初心者のゲームでうまい人と一緒にプレイすると「おいおい、どうすればいいんだよ」ってなっちゃって、初心者の気持ちが分かりました。
きなこさんが、いろいろ教えてくれてたんですけど、言う通りに行動したら、「そこにいたら格好の的です」って言われたり。まあ、楽しかったですね。
僕はテレビのバラエティの人間ですけど、新しいエンタメであることは間違いないと思います。お笑いライブでお客さんに声をかけることはありませんが、ゲーム配信だと文字で書かれたチャットでコミュニケーションしながらやりますから、これは劇場でもテレビでもない距離感ですね。
貴島:そうですね、視聴者さんとやりとりしながらゲームをプレイするのは、一緒に進めている感じがしますし、楽しかったですね。
吉村:貴島さんは、結構冷静なツッコミもされて、なんていうんだろ。独特のリズムがありますね。これをもっと出せれば、この配信の主役は彼女になりますよ。
――TikTokでゲーム配信をする利点は何だと思いますか。
貴島:TikTok自体は短い動画がたくさん詰まっていて、お手軽感がありますよね。動画が終わったら次々と自動的に再生され、ついつい見続けてしまいます。なので、ゲーム動画では、自分の興味がなかったタイトルでもつい観てしまい、新たな出会いがあって楽しめそうです。
吉村:なるほど、100点の答えですね。今日やってみて分かったんですけど、現場のおじさんはみんな混乱しています(笑)。僕もそうだし、技術さんも、スタッフもそう。
TikTokは若い世代が中心なので、ちょっと感じたことがないぐらいのスピード感です。視聴者も若い人が多いと思いますが、おじさん世代もTikTokに入ってきてもらうように引っ張っていかないとですね。
――今後やってみたいタイトルはありますか。
吉村:僕はファミコンやスーファミからプレイしているので、そこらへんのタイトルもやっていきたいですね。若い世代の人たちにもやってもらいたいですので、往年のタイトルでゲーム動画も作ってほしいです。
――最後に視聴者にコメントをお願いします。
吉村:楽しい番組にしていこうと思いますが、僕としてはやっぱり貴島さんをゲーム界のトップ、女王として君臨させたいと思います。それはもうゲームと言ったら、この子だろうって。ライバルも多いと思いますが、この番組で女王になったください。
貴島:ええ、女王ですか。
そうですね、コロナ禍で遊びに行けないなか、オンラインゲームを通じて、つながっている人って多分多いと思います。そのゲームの良さをTikTokでもっと伝えていきたいですね。
――ありがとうございました。