セキコーポレーションとシステムデザインは12月7日、クルマを改造せずにスマートフォンによるドア開閉を可能にする「マジック・ロック・ボックス」を発表した。リレーアタックによる車両盗難も防げるという。2022年4月発売の予定で、価格は30,000円~50,000円になる見込み。

  • クルマを改造せずにスマートフォンによるドア開閉を可能にする「マジック・ロック・ボックス」。ケース内に格納した自分のクルマのスマートキーをスマホアプリからの操作で物理的に押す、というピタゴラスイッチ的な仕組みを採用しているようだ

スマートキーシステム搭載の自動車のドアをスマートフォンから開けられるようになる組み込みシステム。電波遮断機能を持つシールドケース(以下、ケース)を車内にに組み込んで使用する。

  • 用いられているユニット。右半分の2つのアクチュエーターがスマートキーのボタンを押す役割を持っているとみられる。アクチュエーターは最大3基まで増設できるようだ

  • アンテナとみられる機器がつながれている

ケースをスマートフォンアプリに事前登録しておくと、登録済みスマートフォンが近づいた時だけ電波遮断機能が停止。その上で、アプリからの操作でケース内のアクチュエーターを動かし、スマートキーのボタンを押してドアを開閉するという仕組みとなっている。スマートキーの電波を遮断した状態で車内に保管するため、昨今車両盗難で多く用いられている「リレーアタック」を防止できる。

  • リレーアタックを防止する仕組みが盛り込まれている

スマートフォンとケースはBluetoothで通信を行い、スマートフォン1台で複数車両のスマートキーを代用可能。カーシェア、レンタカー、社用車の管理用途に適している。組み込みの際の車両改造も不要で、電池での動作にも対応。電源は車両から取ることもできる。