スターティアホールディングスは11月16日、中小企業の「電子署名の導入」に関するアンケート調査結果を発表した。同調査は、2021年9月9日～16日の期間、インターネット上で実施され、中小企業(従業員数300名以下)に勤める1,014名の回答を得ている。同調査により、テレワークや、電子帳簿保存法の改正による文書の管理方法の見直しが進む中、中小企業の電子署名の導入の現状および課題が明らかとなった。

同調査によると、電子署名サービスを「導入している」と回答した中小企業は18.0％で、74.8％が「導入していない」ことが分かった。

  • 電子署名サービスを導入しているか？(n=1,014) 資料：スターティアホールディングス

電子署名サービスを導入していない中小企業のうち、電子署名サービスに「興味がある」のは38.0％、「興味がない」のは38.8％だった。

  • 「電子署名サービスを導入していない」人に聞いた、電子署名サービスには興味があるか？(n=758)　資料：スターティアホールディングス

また、導入しない理由については、「契約書の枚数が少ないから」23.2％に続き、「取引先から紙で締結を求められるから」19.2％、「導入するメリットがわからないから」15.0％という結果となった。

  • 電子署名サービスを導入しない理由(n=758)　資料：スターティアホールディングス

一方、電子署名サービスを導入している中小企業が評価していることについては、「業務効率化」22.4％が一番多く、「業務負担の軽減」21.8％、「印紙税の削減」15.4％と続いた。

  • 電子署名サービスを導入して評価していること(n=183)　資料：スターティアホールディングス

電子署名サービスの導入率が低い背景には、上位に「契約書の枚数が少ない」や「取引先から紙で締結を求められる」が挙がったことから、中小企業では、電子署名サービスを活用する機会がまだ少ない現状がある。

改正電子帳簿法の施行まで2カ月を切ったなか、中小企業は電子化の動きを進めることはできるのだろうか。