セイコーエプソンは10月28日、大容量インクタンク搭載インクジェット複合機「エコタンク搭載モデル」の新製品3機種を発表した。専用アプリ「Epson Smart Panel」を導入したスマホを用いることで、Wi-Fi設定など購入時のセットアップが簡単になる仕組みを備えるなど、小規模の改良を施した。インクカートリッジ式モデル「カラリオ」は今回新製品を発表せず、2022年の早い時期に投入する。

「EW-M754T」は、染料4色+顔料1色の5色インクを採用する写真画質の売れ筋モデル。A4カラー文書の印刷コストは約3円と、低コストのプリントを特徴とする。新たに、プリント開始時に排紙トレイが自動でせり出すように改良し、使い勝手を高めた。液晶パネル周囲のカラーをボディ同色に変更し、上品な印象を高めた。

  • 染料4色+顔料1色の5色インクを採用する「EW-M754TW」

スマホ・タブレット用アプリ「Epson Smart Panel」を利用すると、Bluetooth LEを使ってWi-Fiの設定などの初期セットアップ作業が簡単にできるようにした。カラーはホワイトとブラックの2色。予想実売価格は4万円前後。

  • ブラックモデル「EW-M754TB」も用意

「EW-M634T」は、染料3色+顔料1色の4色インクを採用するモデル。リモートワークでの文書印刷や、自宅学習用プリントの印刷に使いたい人に訴求する。給紙カセットを従来モデルの150枚から250枚に拡大し、用紙補給の手間を省いた。前述のEpson Smart Panelにも対応した。

  • 給紙カセットを大容量化した「EW-M634T」

予想実売価格は、EW-M634Tが4万円台前半、ADFとファックス機能を搭載する「EW-M674FT」が5万円台半ば。

  • ファックスとADFを搭載する「EW-M674FT」

修理代金をサポートする「カラリオスマイルPlus」も新たに提供する。2つのプランを用意し、プリンターの修理代金を全額サポートする「全額サポートプラン」と、半額サポートする「半額サポートプラン」が選択できる。全額サポートプランの料金は、エコタンク搭載モデルが8,800円、カートリッジ式モデルが5,500円。半額サポートプランの料金は、エコタンク搭載モデルが5,500円、カートリッジ式モデルが3,300円。

インクカートリッジ式モデル「カラリオ」の新製品は、今回発表しなかった。東南アジアの生産国で新型コロナウイルスが拡大して生産や流通に支障をきたしており、エプソンが推すエコタンク搭載モデルの生産に集中して年末商戦に臨むことにしたという。カラリオの新製品は2022年の早い時期に発表する見込み。