秋は新しいiPhoneが発売される季節、iPhone間の「引っ越し」が増える季節です。かつてはiCloudやパソコンにバックアップしたものを復元する方法が一般的でしたが、iOS 12.4以降であれば旧端末から新端末へワイヤレス転送する「クイックスタート」も利用できます。

どちらを選ぶにせよ、iPhoneを引っ越した直後は外出しないことをお勧めします。理由は2つ、「アプリのダウンロードが完了していない可能性が高い」うえに、「すぐに使えないアプリもある」からです。

iCloud/パソコンにバックアップしたものを復元、またはクイックスタートで転送した環境では、インストールされていたアプリはすぐには利用できません。旧端末で利用していたアプリは復元されるものの、App Storeから入手したアプリは本体(プログラム部分)の再ダウンロードが行われるため、アプリの数が多ければ多いほど起動できるまで時間がかかるのです。

アプリの再ダウンロードが完了しないまま外出すると、モバイル回線経由でダウンロードするか、再びWi-Fiを利用できる状態まで待機しなければなりません。アプリの数や種類にもよりますが、余分な通信費用を増やしたくなければ、アプリの再ダウンロードを見届けてから外出するようにしましょう。

すぐに使えないアプリにも要注意です。利用に際しユーザアカウントを要求されるアプリは、復元/再ダウンロード後にサインインが必要になるものが多く、準備に時間がかかります。たとえば、モバイルバンキングアプリは特定の端末にひも付けるしくみのものが多く、初回起動時には誕生日や合言葉の入力など個人を特定する作業が必要になります。

LINEやTwitterなどのSNSアプリも、新端末側で再ログインの手続きが必要になるものが多く、その作業が完了するまでは通知やメッセージが届きません。利用頻度が高いアプリは、復元/クイックスタート完了後に起動できるかどうか確認してから外出するようにしましょう。

  • 新しいiPhoneへとデータを引っ越した直後は外出しないことをお勧めします