シャークニンジャは9月29日、コードレススティッククリーナー「EVOPOWER SYSTEM」シリーズの新モデル「EVOPOWER SYSTEM ADV(エヴォパワーシステム アドバンス)」を発表しました。

最大の見どころは、独自の新ヘッド「ハイブリッドパワークリーン」による掃除性能のアップ。ほかにも駆動時間の延長など、さまざまな点が進化しています。EVOPOWER SYSTEM ADVは通常モデルのほか、ボタンひとつでパイプが曲がる「EVOPOWER SYSTEM ADV FLEXモデル」もラインナップ。いずれも10月下旬発売予定。価格はオープンで、推定市場価格は標準モデルが55,000円前後、FLEXモデルは59,950円前後です。

  • 左から、FLEXモデルのCS651JOR(キャメル)とCS651JBL(ロイヤルブルー)、通常モデルのCS601JBK(ブラックメタリック)とCS601JPK(サンドピンク)

  • 試用したFLEXモデルのCS651JOR。パイプが曲がる構造のため、立った姿勢のまま家具の下を掃除できます

新ヘッド「ハイブリッドパワークリーン」で掃除力がアップ

EVOPOWER SYSTEMシリーズといえば、シャークが2020年に発売したコードレススティッククリーナーの人気シリーズ。

シャークの人気ハンディクリーナー「EVOPOWER」をもとにしたスリムでシャープなデザインや、髪が絡まりにくいヘッド、ボタンひとつでゴミ捨てできる手軽さ、ハンディクリーナーとしても使える手軽さなど、全方位的な使い勝手の良さでユーザー満足度の高い製品です。今回の新モデル、EVOPOWER SYSTEM ADVは、このEVOPOWER SYSTEMシリーズの使いやすさを引き継ぎつつ、さまざまな点が改良されています。

  • 写真はFLEXモデルのCS651JOR。本体サイズは幅258×奥行き114×高さ1,050mm(スティック時)、重さ約2kg

  • 一見すると従来モデルと同じデザインですが、操作ボタンが高級感のある金属製に変わりました。バッテリー残量や運転モードのインジケーターも、より直感的にわかりやすくなっています

EVOPOWER SYSTEM ADVで一番大きな変更がヘッドの改良です。EVOPOWER SYSTEMシリーズは、ソフトローラーにシリコン製のパワーフィンを組み合わせた「ブラシレスパワーフィン」を搭載していました。シリコン製フィンが床と隙間なく密着し、多くのゴミを取り除けます。また、フィンの形状によって、長い毛が絡まりにくいのも特徴です。

新製品では、これらの特徴を受け付いた新ヘッド「ハイブリッドパワークリーン」を搭載。ブラシの直径が従来モデルと比べて太くなり、床と接するフィンの速度を高めることによって、掃除性能を高めています。また、シリコン製パワーフィンの角度や幅も見直し、ゴミ取り性能は従来比で約45%アップしたといいます。

  • 従来モデルよりも太くなった「ハイブリッドパワークリーン」ヘッド。ヘッドカバーも薄くなり、壁際のゴミもキャッチ。大きなゴミも押し出さずに掃除できるようになったとしています

  • ヘッドカバーは従来モデルよりも薄型に。ヘッド全体もかなりコンパクトになっています

  • 使用イメージ

ローラーを太くすることで、ヘッドモーターをブラシロールに内蔵できるようになりました。これにより、ヘッドの奥行きを短くしてヘッド全体の小型化にも成功しています。

もうひとつうれしいのが、ブラシロールのメンテナンスが簡単になったこと。従来モデルのヘッドは、ブラシを取り外すときにコインを使って4つのネジを回す必要がありました。正直これは面倒です。新モデルでは、ボタンひとつで簡単にブラシを引き出せるようになっています。

  • ヘッド右のボタンを押して引っ張るだけで取り外し可能なブラシ。ブラシロールは水洗い可能です

  • 使用イメージ

バッテリー駆動時間が延びて、充電台もより使いやすく

細かな新機能としては、運転モードの追加が挙げられます。従来モデルでは標準モードかブーストモードの2通りでしたが、エコモードが追加されました。エコモードの吸引力は下がりますが、運転音が少しだけ控えめになっています。

  • 電源ボタンを押すと標準モード、本体裏のモード変更ボタンを長押ししている間はブーストモード(竜巻アイコン点灯)、モード変更ボタンを短く押すとエコモード(葉っぱアイコン点灯)に切り替わります

【動画】モードによる運転音の違いがわかるでしょうか?
(音声が流れます。ご注意ください)

バッテリー駆動時間も、標準モードで約32分と、従来モデルから33%長くなりました。バッテリー駆動時間はブーストモードで約14分、標準モードで約32分、エコモードで約50分(いずれもバッテリー2本利用時)です。

使用するバッテリーは従来モデルから引き続きダブルバッテリー方式。ハンドル部に装着したまま充電できるほか、充電台にも予備バッテリー充電用のソケットが用意されています。これもEVOPOWER SYSTEMの使いやすいところです。

  • ダブルバッテリーなので、掃除機のバッテリーが切れてもすぐに新しいバッテリーと差し替えられます

EVOPOWER SYSTEMシリーズは付属アクセサリーを充電台に収納できるようになっていますが、従来モデルではなぜかミニモーターヘッドを収納するスペースがありませんでした。EVOPOWER SYSTEM ADVは、充電台にミニモーターヘッド収納スペースも追加されています。

  • すべての付属アクセサリーが収納できるようになった充電用ドック。付属するのはミニモーターヘッド、ブラシ付き隙間用ノズル、布団ノズル、ペットマルチノズル。付属品すべてを収納するために、設置面積は横に大きめです

従来の便利な機能も引き続き

EVOPOWER SYSTEMシリーズで人気の機能は継承しています。たとえば、充電台からそのまま引き抜けばコードレススティッククリーナーとして使用できますが、リリースボタンをつまみながら持ち上げると、ハンディクリーナーとして取り出せます。

  • リリースボタンをつまみながら持ち上げると、ワンタッチでハンディクリーナーに。リリースボタンが手元にあるので付属ブラシの付け外しも楽です

  • 使用イメージ

また、EVOPOWER SYSTEMはダスト容量が小さい(容量非公開)なのですが、そのぶんゴミ捨てが手軽です。ゴミ箱の上でダストカップボタンを引くだけで、本体のダストカップが開いて手を汚さず簡単にゴミを捨てられます。

  • ボタンひとつでカップが勢いよく開き、手を汚さずにゴミ捨てできるのは従来モデルからの人気機能

  • ダストカップやフィルターは、取り外して水洗いが可能

筆者は従来モデルのEVOPOWER SYSTEMも使っていましたが、EVOPOWER SYSTEMシリーズはとにかく使い勝手の良さが魅力。本体の重さは2kgと、最近のコードレススティック掃除機としては決して軽量ではないのですが(むしろ重い部類)、見た目がスリムで本体の重心バランスが良いので、あまり重さを感じさせません。

また、ヘッドが軽すぎないので掃除時の安定感があるなど、スペックだけではわからない魅力も。バッテリー容量の小ささと、ダストカップの小ささが気になりますが、バッテリー容量はダブルバッテリー式、ダストカップはワンタッチゴミ捨てなので、デメリットとして感じにくい工夫がされています。新モデルでは、こうした使いやすさに加えて掃除性能とバッテリー駆動時間がアップし、ますます魅力的な製品になりました。

  • 設置イメージ