NTTドコモは9月21日、定期契約を解約する際に設定している解約金・解約金留保制度について、2021年10月1日から廃止すると発表した。また、現在提供している2年定期契約プランについては、2021年9月30日で新規受付を終了する。これにより、“2年縛り”と呼ばれた期間拘束を前提とした契約形態の見直しがさらに一歩進むことになる。

今回廃止となる解約金は、定期契約の料金プランを契約満了当月~翌々月以外の時期に解約する際に発生するもので、2019年9月30日までの料金プランでは2年契約で10,450円/1年契約では3,300円、2019年10月1日以降の料金プランでは2年契約で1,100円が設定されている。

また、2019年9月30日までの料金プランから2019年10月1日以降の料金プランに変更した場合、および2019年10月1日以降の料金プランの2年定期契約から定期契約なしプランへ変更した場合に変更前の定期契約プランの契約満了月まで解約金が留保される「解約金留保」の制度についても、2021年10月1日から廃止する。

  • 解約金留保の概要

    解約金留保の概要

解約金・解約金留保制度は、その存在が“2年縛り”などと呼ばれる長期契約を前提とした料金プラン・割引設定を生むという批判があり、2019年10月の電気通信事業法改正や2020年10月に公開された「モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン」などにおいて過度の期間拘束の禁止を求められていた。KDDI(au)とソフトバンクは、電気通信事業法改正後の料金プランへの移行を促すため、特例として解約金留保の免除を実施している。

解約金・解約金留保の廃止に合わせて、旧料金プランの「ずっとドコモ割コース」契約者に対して、2年の契約期間以内に解約すると10,450円の解約金が発生する2年定期契約を契約更新した際にプレゼントされる「更新ありがとうポイント」の提供も2021年10月1日に終了する。

定期契約プランの新規受付終了によって定期契約による割引はなくなるが、個人契約はdカード/dカード GOLDを毎月の支払い方法に設定することで適用される「dカードお支払割」の適用で、法人契約は新設する「ビジネスメンバーズ割」の適用で、それぞれ2年定期契約プランと同水準の支払金額となる。

  • 定期契約プラン終了後の割引イメージ

    定期契約プラン終了後の割引イメージ