ファイザーは9月20日(米国時間)、BioNTechと共同で開発している新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)向けワクチンの5~11歳向け第2/3相試験(治験)の結果、中和抗体の増加や安全性が確認できたことを明らかにした。

ファイザー製ワクチンは、米国では12歳以上を接種対象としているが、対面授業の再開などもあり、7月以降で小児の感染数が約240%増加しているという報告もあり、11歳以下の子供へのワクチンの接種の必要性が検討されている。

今回の治験は5~11歳の2200名超を対象に実施。ワクチン量は12歳以上で使用される30μgに対し、1/3となる10μgほどを21日間の間隔をあけて2回接種。2回目接種から1か月後の中和抗体の量を測定したところ、抗体の値は16~25歳を対象とした治験と同等の値を得たというするほか、副反応についても16〜25歳を対象とした治験とほぼ同等であったともしている。

なお、ファイザーとBioNTechは、米国食品医薬品局(FDA)や欧州医薬品庁(EMA)といった規制当局にデータを提出する予定だとしている。また、治験には2~5歳の子供と、6か月~2歳の子供のグループでも実施されており、それらの結果は2021年第4四半期に公開する予定としている。