ディーアンドエムホールディングスは、英B&W(Bowers & Wilkins)のハイエンドスピーカー「第4世代 800 Series Diamond」(800 D4シリーズ)を9月下旬より順次発売する。価格は、2ウェイのブックシェルフ型「805 D4」(グロス・ブラック)が56万1,000円/1本などで、詳細は記事の最後に掲載する。

  • 第4世代 800 Series Diamond(800 D4シリーズ)

ピュアオーディオスピーカーの人気ブランドとして知られるB&Wは、1966年に英国で設立。ビートルズで有名なアビー・ロード・スタジオをはじめ、多くのレコーディングスタジオに同ブランドのスピーカーがリファレンススピーカーとして採用されている。

「世界で最も成功したアイコニックなハイエンドスピーカーをどのようにして改良するか」をテーマに、同ブランドの研究施設「Southwater Research & Engineering」のメンバーが6年にわたって手がけたのが、最新の800 D4シリーズ。

3ウェイのフロア型「802 D4」、「803 D4」、「804 D4」と、2ウェイのブックシェルフ型「805 D4」、センタースピーカー「HTM81 D4」「HTM82 D4」に加えて、同シリーズのフラッグシップ製品としてこれまでの「800 D3」を置き換える「801 D4」をラインナップ。「ポートフォリオに象徴的なモデル名を復活させた」とする。

仕上げは従来のグロス・ブラック、サテン・ホワイト、ローズナットのほか、新たに天然の木目が際立つウォールナットを追加し、4種類から選べるようにした。

「数百にも及ぶ細部の改良といくつかの革新的な技術を組み合わせることにより、Bowers & Wilkinsがこれまでに作り上げてきたスピーカーの中で、最も透明感が高く、高精細で自然なサウンドを実現した」としている。

800 D4シリーズの詳細

800 D4シリーズはキャビネットの構造に大幅な改良を加えており、従来の木製のトップ部に代わり、剛性の高い鋳造アルミニウムのトッププレートを新たに採用。キャビネット全体の剛性を高め、静粛性を向上させたとする。さらに、トッププレートには「Leather by Connolly」による装飾を施しており、グロス・ブラックとローズナットのキャビネットにはブラックのレザー、サテン・ホワイトとウォールナットにはライトグレーのレザーを使っている。

  • 804 D4(ローズナット)

内部からキャビネットを支持・補強することで共振を抑え、リアルなサウンドステージを実現するというマトリックス構造を採用。アルミニウム・ブレーシングにより、さらに強固な構造へと進化したという。

  • 800 D4シリーズのマトリックス構造

804 D4と805 D4、HTM82 D4にも新キャビネットを導入。このうち、804 D4と805 D4には、2015年にヘッド付きの上位モデルで採用した「リバースラップ・キャビネット」デザインを採用し、バッフル効果の影響を抑えると共に、キャビネット全体の剛性を飛躍的に高めたという。また、クロスオーバー・ネットワークは、アルミニウム押し出し材のバックプレートにマウントし、背面の専用スペースに収めることで、エンクロージャー内の空気圧の影響から解放できたとする。

804 D4には、上記の新キャビネット構造に加えて、アルミニウム・ダイキャスト製の台座と下向きのバスレフポートを追加。800 Series Diamondのヘッド付きスピーカーの構造と同様のもので、ヘッドの有無を除けば803 D4と804 D4は「非常によく似た構成」になっているという。HTM82 D4も同様に、音響的・機械的性能を高めたリバースラップ・キャビネット・デザインによってリファインした。

  • バッフル効果の影響を抑え、キャビネットを高剛性化する、積層合板によるカーブした「リバースラップ・キャビネット」を採用

B&Wスピーカーでおなじみの、“ちょんまげ”のような上部ツイーター(ソリッドボディ・トゥイーター・オントップ・ハウジング)は最新バージョンに進化。従来よりも長くなったチューブローディング・システムにより、開放的なサウンドを実現する。無垢のアルミニウム材から切削加工によって作られた剛性の高いハウジングを、新開発の2点デカップリングシステムによってタービンヘッドから分離させることで、不要な共振と他のドライブユニットからの干渉を抑えた。

  • 長くなった最新版の上部ツイーター(ソリッドボディ・トゥイーター)を採用

ミッドレンジ用ユニットには、不要な空気圧やサウンドへの色付けを発生させないという「バイオミメティック・サスペンション」を新たに採用。また、不要な音を発生させないコンティニュアム・コーン&FSTを使っている。

  • ミッドレンジに採用した「バイオミメティック・サスペンション」

  • 「コンティニュアム・コーン&FST」をミッドレンジに採用

  • 高い剛性とデカップリング技術により、共振とウーファーからの影響を排除する「デカップリング・ミッドレンジ&タービンヘッド」

ウーファーには、カーボンファイバー製スキンと、軽量で厚みが連続的に変化するフォームコアによる低質量かつ高剛性な「エアロフォイル・コーン」を採用。低歪化のために、発泡体を用いたAnti-Resonance Plugを追加している。

  • ウーファーに採用した「エアロフォイル・コーン」

フロア型モデルの堅牢な台座には「アルミニウム・プリンス」を配置し、拘束層ダンピングシートにより不要な共振を制御している。804 D4にもこれを新たに採用した。

ブックシェルフ用のスタンドとして「FS-805 D4」(1組16万9,400円)、センタースピーカー用スタンド「FS-HTM D4」(1台14万800円)も用意。カラーはブラックとシルバーの2色。

  • フロア型モデルの台座に備えた「アルミニウム・プリンス」

800 D4シリーズのラインナップと価格

※ウォールナット仕上げは2022年1月発売。サテン・ホワイトは受注オーダー品

801 D4※ペア販売

  • グロス・ブラック:272万8,000円(1台)
  • ローズナット:260万7,000円(1台)
  • サテン・ホワイト:260万7,000円(1台)
  • ウォールナット:260万7,000円(1台)
  • 801 D4

802 D4 ※ペア販売

  • グロス・ブラック:217万8,000円(1台)
  • ローズナット:205万7,000円(1台)
  • サテン・ホワイト:205万7,000円(1台)
  • ウォールナット:205万7,000円(1台)
  • 802 D4

803 D4 ※ペア販売

  • グロス・ブラック:176万円(1台)
  • ローズナット:163万9,000円(1台)
  • サテン・ホワイト:163万9,000円(1台)
  • ウォールナット:163万9,000円(1台)
  • 803 D4

804 D4 ※ペア販売

  • グロス・ブラック:100万1,000円(1台)
  • ローズナット :95万7,000円(1台)
  • サテン・ホワイト: 95万7,000円(1台)
  • ウォールナット :95万7,000円(1台)
  • 804 D4

805 D4 ※ペア販売

  • グロス・ブラック :56万1,000円(1台)
  • ローズナット :53万9,000円(1台)
  • サテン・ホワイト: 53万9,000円(1台)
  • ウォールナット :53万9,000円(1台)
  • 805 D4

HTM81 D4

  • グロス・ブラック:110万円(1台)
  • サテン・ホワイト:104万5,000円(1台)
  • HTM81 D4

HTM82 D4

  • グロス・ブラック:84万7,000円(1台)
  • サテン・ホワイト:80万3,000円(1台)
  • HTM82 D4

  • FS-805 D4

  • FS-HTM D4