アユートは、Acoustuneブランドのイヤホン「HS1300SS」をカスタムフィット化する専用3Dカスタムフィットシェル「ST300」の受注受付を8月下旬より順次開始する。価格は39,800円。耳型採取代金や送料が別途かかる。
直販サイト「アキハバラe市場」や、e☆イヤホン、フジヤエービックで取り扱い、シェルカラーはカーマイン(レッド)、ウルトラマリン(ブルー)、ビリジアン(グリーン)、ソリッドブラック(不透過)の4色が選べる。左右同一色のみの設定で、左右で異なるカラーは選択できない。
HS1300SS(2020年発売)はユニバーサルイヤホンだが、ドライバーを格納する音響チャンバー部とハウジング部が分離したモジュラー構造を採用しており、ST300ではこの特徴を活かして、耳に接する側のハウジング部分をカスタムフィット化する。HS1300SSの3D CADデータ上で最適な配置をシミュレーションし、3Dプリント出力をする設計だ。
ST300によって、HS1300SSを耳に装着したときにイヤホン本体の周囲にできる隙間の空間を埋めてシーリングと固定を行う、というコンセプトで開発。既存のカスタムフィット化製品「ST1000」の開発製造ノウハウや市場からのフィードバックを反映し、アクリルシェル部の肉厚の設定値を見直すことにより、音の面でも純正イヤーピース装着時の状態に近づけられる設計とした。
ST300がHS1300SSの内側ハウジングやステム部を包み込む構造のため、ステム部を中心に、カスタムイヤーピースを装着する従来型の製品と比べて取り付け剛性や高い密着性を確保した。
イヤホン本体の加工が不要で、ユーザーが自由に着脱可能な構造のため、カスタムフィット化とユニバーサルフィットへの原状復帰が簡単で、手軽に音質の変化を楽しめるという。
受注から納品までの大まかの流れは以下の通り。なお、受注時にユーザーのイヤホンを送る必要はない。
- ユーザーが耳型(インプレッション)を用意
- 各取扱店で申込/決済
- 耳型のみを各取扱店のST300受付に送付/持ち込み
- メーカーにて耳型の3Dスキャン、モデリング、3Dプリンターによる成型、仕上げ調整
約6週間〜最大約12週間で完成 - 各取扱店からユーザーへ納品
HS1300SSは、10mm径の改良型第3世代ミリンクスドライバー(ダイナミック型ドライバー)を搭載しており、医療グレードのポリマーバイオマテリアル「ミリンクス」を振動板に採用。音響チャンバー部には共振抑制効果のあるステンレスを使っている。Pentaconn Earコネクターによるリケーブルに対応する。付属のケーブルは2重ツイスト8芯構造の「ARC61」。