ASUS JAPANから、ゲーミングキーボード「ROG Claymore II」がやってきました。なんと着脱式テンキーを採用したという異色の製品で、テンキー部分はキーボード本体の右側だけでなく左側にも搭載可能。キースイッチは独自のROX RX Opticalメカニカルスイッチを採用しており、1億回以上の打鍵に耐える高いタフネスを備えます。気になる実売価格は30,000円前後と、かなりのハイエンド。というわけで今回は、テンキー着脱式ゲーミングキーボード「ROG Claymore II」のレビューをお送りします。
テンキーをドッキングしてフルキーボードとしても利用できる
さっそく外観からチェックしていきましょう。本体はブラックとグレーのツートンカラーになっており、表面の精緻なヘアライン加工が高級感を演出しています。ゲーミング製品に採用例の多いフレームレスタイプで、スイッチ部のLEDからのライティングがしっかり映える構造。レイアウトは一般的な英字キーボードで、特に慣れも必要なく快適に文字入力を行えます。もちろんファンクションキーには各種メディアコントロール機能を備える他、Windowsキーの無効化やマクロ機能も利用可能。機能面に不足はありません。
なんと言ってもテンキー部分に着脱式機構を備える点が最大のポイントです。キーボード本体の両サイドに合体用のスリットを備えており、テンキーを使いたいときにはカバーを外してドッキング。別途ケーブル等は必要なく、スリット内の電子接点で接続できます。ゲームプレイ時には取り外してマウスの可動域を広げつつ、事務作業時には合体して快適な数字入力を行えるというわけ。
個人的に便利だなと感じたのは、テンキー部分に搭載している音量調整ダイヤルです。キーボード本体のファンクションキーでも音量調整は行えますが、ダイヤル操作のほうが圧倒的に直感的。また、メディアコントロール機能の使い勝手も抜群です。ダイヤル下部01~04と印字のあるスイッチを押すことで、すばやく再生・停止やミュートなどの操作を行えます。
余談ですが、イルミネーションがテンキー部分でもしっかり協調している点がさりげなく気に入りました。鮮やかなグラデーションがキーボードの継ぎ目を越えて行く様子は、高い完成度と満足感に大きく寄与していると思います。
充実の付属品をチェック
キーボード本体をチェックしたところで、付属品も確認。本体とテンキー部分の他、接続用のUSB Type-Cケーブル、ワイヤレスドングル、Type-C→Type-Aアダプタ、リストレストが同梱されています。
専用リストレストの同梱などでとても付属品は充実していますが、充電・接続用のUSBケーブルが両端Type-C仕様なのは使い勝手があまり良くなく感じました。マザーボードのリアI/Oパネルにおいて、Type-C端子は超高速インタフェースの一等地。ASUSのハイエンドマザーボード「ROG Crosshair VIII Dark Hero」でも1つしか搭載していません。キーボードにアダプターを使いたくないので、ここは素直にType-A→Type-Cケーブルでよかった気がします。
赤軸(静音ではない)の打鍵感は超快適
スイッチにはASUS独自の「ROG RX RED Optical」を採用しており、実はここがCHERRY MXスイッチを採用していた前モデルからの大きな変更点。打鍵感はスコンと底まで抜けるリニアな感触で、アクチュエーションポイントも1.5mmと浅め。ゲームプレイ時でも高速性能を体感できますが、個人的には文字入力のほうがよりレスポンスの速さを体感しやすいように思いました。
打鍵音はクリッキーなタイプほどうるさくはありませんが、それなりに賑やか。底打ちしたときと戻るときに音が出るので、オフィスに突然導入すると驚かれるかもしれません。なお、ASUSではキーボードに採用している独自スイッチについて特設ページを公開中。高速性能や耐久性について詳しく知ることができます。
たまにテンキーを使いたいゲーマーに
取外し可能なテンキーを同梱し、用途に応じてテンキーレス形態とフルキーボードを選択できる『ROG Claymore II』。在宅勤務中は事務作業のためにフルキーボード形態でバリバリ仕事をし、勤務終了後はテンキー部分を取り外してゲームプレイに集中することができます。
デタッチャブル仕様を適当に採用すると中途半端な製品になってしまうことが多い中、本製品は細かいあしらいや使用感を追求して高い完成度に仕上げられているという印象。「フルキーボードが必要になるほどテンキーを使うわけじゃないけれど、テンキーを使いたいときもそれなりにある」というあなたに、きっとピッタリだと思います。