3Dプリンタ大手Stratasysの日本法人であるストラタシス・ジャパンは6月17日、同社のPolyJetテクノロジーを採用した複数材料を使用可能なデスクトップ3Dプリンタ「Stratasys J35 Pro」と複数材料やフルカラーでの製作が可能な「Stratasys J55 Prime」を発表した。

3種類の材料を組み合わせて、機能までを再現するプリントが可能なJ35 Pro

J35 Proは最大3種類の材料を使用した造形が可能であり、材料を組み合わせた複雑な形を持つ造形を1回のプリントで実現することが可能だという。

  • 「Stratasys J35 Pro」

    「Stratasys J35 Pro」(出所:ストラタシス・ジャパン)

1種類の材料を使用した部品としての造形や、アセンブリ・モデルの造形も可能で、フル・グレースケールやオーバーモールディング、充填シミュレーションなどへの使用を想定しているという。

また、コンセプト・モデリングから機能するモデルまでを製造可能なため、外観だけでなく、製造前段階での機能テストにも使用が可能だという。

同社のGrabCAD Printを用いることで、ネイティブCADファイル、または3MF形式のファイルを直接インポートすることができ、設計からプリントまでのワークフローを簡素化できるとしている。

すでに受注を開始しており、2021年9月より出荷を開始する予定だという。

プロトタイピングの可能性を拡げるJ55 Prime

一方のJ55 Primeは2020年に発表したJ55の技術をベースとし、複数材料での造形が可能で、併せて発表された新材料によるフルカラー造形が可能だという。

  • 「Stratasys J55 Prime」

    「Stratasys J55 Prime」(出所:ストラタシス・ジャパン)

新材料としては、ゴムのような製品の外観などを再現できるソフトタッチ・プリンティング向けの「ElasticoClear/ElasticoBlack」、金型、治具、固定具、機能性プロトタイプなどの耐衝撃性デザイン向けの「DigitalABSアイボリー」、医療機器、スポーツウェア、ウェアラブルなど、皮膚や人体との長期的な接触のある用途向けの半透明材料の「VeroContactClear」、鮮やかな色を再現できる「VeroUltra材料ファミリ(超不透明色)」が用意されているという。

こちらもすでに受注を開始しており、2021年7月より出荷を開始する予定だとしている。