メルク・アンド・カンパニー(MSD)は6月17日、新型コロナウイルス感染症に対する1日2回投与の経口抗ウイルス薬として開発中の「molnupiravir」の日本国内での第3相試験MOVe-OUT(Part 2)を開始したことを発表した。

molnupiravirは自宅で服用可能な経口治療薬として新型コロナウイルス感染症初期の患者向けに開発されているもので、同試験は、新型コロナウイルス感染症の確定診断を受け、初期症状を示す外来患者に対し800mgのmolnupiravirを1日2回、5日間投与するプラセボ対照の国際共同試験となっている。

なお、同試験の第3相試験部分の登録対象となるのは、18歳以上で過去5日以内に新型コロナウイルス感染症を引き起こすウイルスの陽性が検査で確認され、重症化のリスク因子が1つ以上あり、発熱、咳、味覚または嗅覚の消失など新型コロナウイルス感染症の徴候や症状が1つ以上あり、入院しておらず、入院の予定もない患者であり、その最終データは2021年9月もしくは10月に得られる見込みだという。同社では、この試験で良好な結果が得られた場合、米国における緊急使用許可申請を早ければ2021年後半に行う予定だとしている。