中国のスマートフォンメーカー「OPPO」初のスマートバンド「OPPO Band Style」が、2021年4月23日に発売されました。今ドキのスマートバンド(ウォッチ)の主流は血中酸素レベルの測定ができること。もちろん、「OPPO Band Style」もその機能を備えています。ですが筆者を驚かせたのは、それ以外のポイントでした。

ディスプレイにメタルバックルをあしらったデザイン

「OPPO Band Style」には、パッケージを開封した時から驚かされました。箱の中にはスタイルタイプとスポーツタイプの2種類のストラップが収められていて、シーンに合わせてストラップを使い分けるという提案が新鮮。しかも、スタイルタイプのこれまでにないデザイン性にワクワクしました。

  • 「OPPO Band Style」の価格は4,480円。しかもストラップが2本付いているなんてお得!(左が標準のスタイルタイプ、右が付属のスポーツタイプ)

スマートバンドと言えば、ディスプレイをシリコン製などのバンドで固定しているのが一般的。でもOPPO Band Styleのスタイルタイプは、ディスプレイ(本体)を、ステンレススチールのメタルバックルで固定。そのバックル部分にバンドを接続する面白いスタイルになっています。

カラーはバニラとブラックの2色。筆者はバニラを使用したのですが、ゴールドの金属とオフホワイトのバンドの相性がぴったりで、ひと目で気に入りました。

  • バニラのスタイルタイプを装着したところ。金属をあしらうだけでこんなにカッコヨクなる!

筆者はこれまでにさまざまなスマートバンドを使ってきましたが、それらに比べてスタイルタイプのバンド幅はやや細め。バンドの素材は柔らめで肌への負担が少なく、より手首にフィットしました。

このスタイルタイプ、一見すると、ディスプレイがメタルバックルから外れやすそうですが、実はディスプレイのサイドに小さな突起があって、その部分にメタルバックルがカチッと収まるようになっています。スタイルタイプはストラップ付きのままで充電できるところも便利。一度、充電したら最大12日間使用できるので、バッテリー持ちもまずまずでした。

  • ディスプレイ自体を上から見たところ。左右にわずかに突起があり、この部分がメタルバックルと結合

  • スポーツバンドのときはディスプレイを取り外して充電する

  • が、スタイルタイプはストラップを着けたままでも充電できる

細部までデザインのこだわりを感じる

「OPPO Band Style」は1.1インチ有機ELディスプレイ。解像度は126×294ピクセルで表示もクリアで、ディスプレイ画面の文字盤デザインも優れていました。

毎日のワークアウトとして、歩数、運動時間、消費カロリー、アクティビティセッションの4項目がディスプレイに表示されますが、それぞれがどれくらい進行しているか、デザイン上でひと目でわかるようになっています。

  • 歩数はグリーン、運動時間は黄緑、消費カロリーはオレンジ、アクティビティセッションはブルーで表示。達成した分だけ色が濃くなっていく

この4項目のデザインは、スマートフォン上で(OPPO Band Styleによる)取得データを表示する「HeyTap Health」アプリでも使用。アプリを立ち上げると最初の一画面で1日のワークアウトや心拍数、血中酸素レベル、睡眠状態のログがすべて確認できるようになっています。

もちろんそれぞれの項目をタップすると、より詳細な情報を確認することができます。それら全体のデザインがスッキリしていてシンプル。スマートバンドともども、デザイン性豊かなサービスになっていると思います。

  • アプリ画面を立ち上げると、スクロールする必要なく、その日の状況がひと目でわかる

  • 毎日のワークアウトの履歴ページ。シンプルで見やすい

文字盤デザインは画面をスワイプすることで変更可能。そのほかアプリからダウンロードすることで、40種類以上から選ぶことができます。好きな写真を壁紙のように設定することも可能です。

  • デフォルトで設定されている5つ(左)のほか、様々な文字盤デザインが用意されている

定番機能の中では睡眠情報が特に充実

機能面では、睡眠状態のログがとても詳しく記載されていて参考になりました。毎日、睡眠の評価が点数化されるのですが、筆者は熟睡の割合が不十分で、夜中に起きてしまう回数が多いので、あまり評価がよくありません。この評価を見ることで、できるだけ早めの時間に就寝できるよう心掛けるようになりました。

  • 睡眠の評価。ログが細かく、説明が詳しいので、参考になる

血中酸素レベルはいつでも測定が可能。睡眠中は継続的に測定してモニタリングしてくれます。血中酸素レベルは90~100%は標準値。90%を大きく下回り、なかなか元に戻らないようなら、病気の疑いがあるので、注意深くチェックしておく必要があるそうです。

  • 月間の血中酸素レベルの表示。平均や最低、90%未満の日がわかる

心拍の測定では24時間リアルタイムで、一番、心拍数が上昇したタイミングが表示されます。後からスケジュール表と照らし合わせると、オンライン取材の前に緊張したり、何をうっかり忘れた時などに心拍が上昇することがわかって面白かったです。

同じデータでも棒グラフでは情報を幅広く表示し、折れ線グラフではピンポイントでその日の最高心拍数の時間を表示するので、その違いから、どのシーンだったのか推測できました。

  • 棒グラフ(左)と折れ線グラフ(右)ではデータの表示方法が微妙に異なる

スポーツモードは、ランニング、ウォーキング、サイクリング、クリケット、バトミントン、スイミング、ヨガなど、12種類のアクティビティに対応。筆者は主にウォーキングを利用していました。

スマートバンドから操作することもできるのですが、アプリから操作するとGPSで走行した道筋を地図表示してくれます。もちろん、スポーツをする時はスポーツタイプのストラップを利用。スタイルタイプに比べて固めのバンドでしっかりディスプレイを固定するので、運動時に最適でした。

  • バンドからの操作とアプリからの操作で表示方法が異なる

  • ワークアウト中の走行速度や1kmあたりのペースなどがわかって便利

  • 従来のスマートバンド定番スタイルとなる、スポーツタイプのストラップ

このほか、電話の着信やメッセージの通知を手元で確認できる機能を便利に使っていました。画面がクリアで見やすく、50文字まで表示できるので、スマホを立ち上げなくてもメッセージの内容がわかるのがよかったです。

アラームや天気予報、音楽の再生、スマホのカメラ撮影などもできるのですが、筆者が特に活用したのは、ペアリングしているスマホを探せる機能。操作するとスマホが音を立てるので、部屋の中でスマホを見失ってもどこにあるのかすぐにわかりました。こういう機能まで付いているのは気が利いていますね。

  • メッセンジャーのメッセージを通知するように設定。手元で内容がわかるのが便利

  • さまざまな便利ツールがあり、スマホを探すが意外と便利だった

筆者は24時間ずっとスマートバンドを付けていますが、従来タイプだとカジュアル過ぎるので、仕事で外出する時には見えないように長袖で隠したり、バッグの中に収めたりしていました。でも「OPPO Band Style」のスタイルタイプは腕に付けているのが楽しくなるスマートバンド。コロナ禍が終わってリアルでの仕事が増えたら、みんなに見てもらって、その印象を聞いてみたいなと思います。