Sublime HQ Ptyは2021年5月21日、「Sublime Text 4」の提供を開始した。公式ブログによれば、後述する多数の機能を備えつつ、ライセンスキーの提供形態を変更した。特定のバージョンに紐(ひも)付けずに、今後3年の期間内にリリースされたバージョンでライセンスが利用できる。同社は別製品の「Sublime Merge」と同じライセンス条項を適用した。また、ダウンロードページからはWindows版、macOS版(Intel、Appleシリコン)、Linux版(x86-64、ARM64)を入手可能だが、Sublime Text APIをPython 3.8に更新したため、Windows XP/Vista、OS X 10.7/10.8はサポート外となる。

  • ファイルツリーから「Ctrl」キーなどを押して複数のファイルをタブで開く機能が加わった

    ファイルツリーから「Ctrl」キーなどを押して複数のファイルをタブで開く機能が加わった

Sublime Text 4はタブの複数選択を筆頭にUIの刷新を図り、OSの設定に合わせてライト/ダークテーマの自動切り替えをサポートした。特筆すべきはGPUレンダリングの対応である。Sublime HQ Ptyのテストによれば、CPUレンダリング時のWindows 10(Intel Core i9 9900K)は4K環境で7ミリ秒だが、GeForce RTX 2080 Ti搭載環境では3ミリ秒に短縮している。なお、AMD RX560搭載環境Ubuntu 20.04でも3ミリ秒のレンダリングを実現した。GPUレンダリングはWindows版、macOS版、Linux版で利用できるが、WindowsおよびLinuxの既定は無効になっている。この他にもオートコンプリートエンジンの刷新や、TypeScript、JSX、TSXといった開発言語のサポート、構文強調表示エンジンの強化を図った。