米Googleがミッドレンジ向け5G対応スマートフォン「Pixel 5a 5G」を今年後半に米国と日本で発売する。「Pixel 5a 5Gの開発がキャンセルになった」という噂をGoogleが否定したことで明らかになった。
PC・モバイル関連情報のリークで知られるJon Prosser氏が、深刻な半導体不足を受けてGoogleがPixel 5aの計画を中止し、2021年もPixel 4aとPixel 4a 5Gの販売を継続すると4月10日にツイート。その噂の広がりに対して、Googleは米メディアに「Pixel 5a 5Gはキャンセルされていません。昨年aシリーズの携帯電話が登場した時と同じように発表され、今年後半に米国と日本で発売されます」というステートメントを配布した。
今回の騒動を通じて、Pixel 5a 5GがGoogle I/Oの基調講演で発表されるのではないかというもう1つの噂も否定される形になった。
GoogleはオリジナルPixelを発表して以来、毎年秋にPixelスマートフォンを発売してきたが、スマートフォンのハイエンド機種の価格が上昇し、スマートフォンの売れ筋がミッドレンジに移り始めたことに対応して、「Pixel 3」(2018年秋発売)の時に翌年春のGoogle I/Oで普及帯向けの「Pixel 3a」を発表した。そのパターンを踏襲して、「Google I/O '21」(5月18日~20日に完全オンラインで開催)でPixel 5a 5Gを発表するという期待が高まっていた。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で昨年はGoogle I/Oが開催中止になり、「Pixel 4a」の発売が8月にずれ込んだ。そして5G対応の「Pixel 5」と同じタイミングで、5Gに対応する「Pixel 4a 5G」(10月15日に日本先行発売)を発表した。Pixel 4a 5Gの発売からまだ半年であり、半導体不足の影響もあって同端末の提供国・地域は、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、アイルランド、日本、台湾、英国、米国にとどまっている。Pixel 4a 5Gの後継機種を投入する時期としてGoogle I/O '21は尚早であり、「昨年aシリーズの携帯電話が登場した時と同じ」なら8月または10月になる。
現在のGoogle Pixelのラインナップを見ると、Pixel 5がSoCにSnapdragon 865ではなくSnapdragon 765Gを搭載しており、フラッグシップ機種としてスペック不足が指摘されている。そのため昨年末に、GoogleがPixel 5を強化したProモデルを開発していると報じられたことがあったものの、噂の域を出ていない。