インテルは3月20日、東京2020オリンピック競技大会に向けて、「チーム・インテル」として2名の日本人アスリートをサポートすることを発表した。阿部詩選手(柔道)と中村礼子氏(競泳界のレジェンド)の両名で、今年、インテルのテクノロジー・アンバサダーとして活動する。

インテルは半導体を手掛けるテック企業であることを活かし、今回のオリンピックのワールドワイド・パートナーとしてテクノロジ導入を進めている。5Gプラットフォームやイマーシブメディア、AIプラットフォームなどの技術導入によって、アスリートのパフォーマンス向上や大会の運営支援、そして世界中のオリンピック・ファンの視聴体験の向上を目指している。阿部詩選手と中村礼子氏は、テクノロジー・アンバサダーとして、これらの活動の促進に重要な役割を担うことになる。

  • インテル、日本人アスリート2名を東京オリンピックのテクノロジー・アンバサダーに

    左からインテルの鈴木国正社長、阿部詩選手、中村礼子氏。オンラインで記者会見が行われた

阿部詩選手は、今回のオリンピックで、兄の阿部一二三選手と史上初となる兄妹同日金メダルの獲得を目指している柔道家。「どうして阿部詩がインテル?」と思われるかもしれないが……と前置きしつつ、「テクノロジの活用は今や私の競技生活に不可欠なものとなっています」と話す。現役の学生でもあり、授業でPCは欠かせず、競技においても競技団体が導入している分析設備にインテルの技術が使われているなど、テクノロジへのかかわりは深いという。またインテルが掲げる『Do Something Wonderful』というタグラインが「観客が驚き、沸くのは担いで投げること。そのためにも一本を狙い続ける」という自信の信念に通じるものがあるとし、今回の活動を楽しみにしていると話している。

  • 柔道の阿部詩選手。兄の阿部一二三選手と兄妹で活躍

中村礼子氏は、こでまでオリンピックに2度出場し(2004年と2008年)、200M背泳ぎで二大会連続の銅メダルを獲得している。これは競泳日本女子としては72年ぶりの快挙であり、この時に樹立された記録は、現在も日本記録として残っている。引退した現在は、水泳指導、講演活動、大学の非常勤講師としても活動中。大学での授業、講演活動、水泳指導など日々の活動で、インテルの技術が入ったPCにとても助けられているという。今回の活動への期待として、「テクノロジとインクルーシビティの両方を推進する、チーム・インテルの一員として、東京2020オリンピック競技大会では、テクノロジを活用した新しい観戦体験を皆さんにお伝えしてゆくことを楽しみにしています」と話している。

  • 中村礼子氏は日本競泳界に金字塔を打ち立てたアスリート

インテル日本法人の鈴木国正社長は、本件発表のなかで、両名をチーム・インテルに迎えられたことへの喜びを表すとともに、競技に挑むアスリートの姿勢が、「常に新しい限界を目指す」という同社の姿勢に非常に近いとして、共感があることを説明した。米インテルの副社長で、同社オリンピック・プログラム事業部のRick Echevarria本部長も、同様に「二人は、数々の記録を打ち立て、障壁を突破し、目標を達成するために、恐れを知らず勇敢であることの意味を私たちに示している」と説明し、両名が、インテルの企業文化の体現を担うチーム・インテルに加入することへの喜びと期待を述べている。