b8ta Japanは3月22日、凸版印刷が開発したバーチャルとリアルを融合した新しい買い物体験を提供するというサービス「IoA Shopping」の提供開始に先立ち、バーチャル空間上に「b8ta Tokyo - Yurakucho」を構築し、「Virtual b8ta」として実証実験を開始した。

  • IoA Shoppingのコンセプトイメージ

利用者はスマートフォンから、バーチャル空間上に構築した店舗にアクセスし買い物できるという。また、実際の店舗に設置したアバターロボットにボタン1つでアクセス可能とのこと。バーチャルとリアルを自由に行き来し、実際に店舗へに行ったかのような買い物体験を提供する。

Virtual b8taで実証実験を行うIoA Shoppingには、「IoA仮想テレポーテーション」技術を使用しており、凸版印刷が2021年度中に提供開始する予定。

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  • IoA Shoppingの操作イメージ

IoA Shoppingの特徴としてb8taは、「遠隔地からバーチャル店舗とリアル店舗を行き来してショッピングが可能」「友人や家族とグループでショッピングが可能」「リアル店舗にいる店員とすぐに会話が可能」「AR(拡張現実)で商品の設計や使用イメージを確認」「AI(人工知能)カメラでリアル店舗の人やロボットを検知してバーチャルに反映」の5点を挙げる。

バーチャル店舗とリアル店舗の行き来については、スマートフォンアプリでアクセスすることで、バーチャル空間とリアル空間を行き来して買い物できるという。バーチャル店舗ではアバターを、リアル店舗ではアバターロボットを用いることで、どちらの空間でもウィンドウショッピングのように、モノとの偶然の出会いを体験できるとのこと。

  • グループショッピングのイメージ

グループでのショッピングについては、バーチャル空間に複数ユーザーが同時に接続し、それぞれのアバターで空間を移動できる。空間内にいるユーザーと音声通話が可能で、商品が気に入った時は感情表現ができるエモート機能も実装しているという。

  • 店員との会話のイメージ

店員との会話に関しては、バーチャル空間からリアル店舗にいる店員と音声ビデオ通話が可能。スマートフォンにバーチャル空間とリアル空間の2画面を表示し、リアル空間のウインドウで店員が商品の紹介などを行い、遠隔地からでもリアルタイムに接客を受けられるとしている。

  • AR体験のイメージ

ARでの設計や使用イメージ確認については、3D化した商品を多様な角度から確認できる。バーチャル体験を選択すると商品に合った使い方を表示し、店舗では体験できない商品でも実際に使用するイメージが可能だ。

  • AIカメラを使った検知のイメージ

AIカメラでの検知に関しては、店舗に設置しているAIカメラで人やロボットの位置を把握し、バーチャル空間上へリアルタイムに位置情報を反映するとのこと。どの商品に人が集まっているかを実感したり店員に呼びかけたりといった、リアルショッピングさながらの体験を可能にするとしている。