米Microsoftは3月17日(米国時間)、Windows InsidersプログラムのDevチャネルに「Windows 10 Insider Preview Build 21337」をリリースした。仮想デスクトップのカスタマイズ、PC用の自動HDR(Auto HDR)、File Explorerのレイアウト改善、メモ帳のアップデートなどが試されている。Windows 10の年2回のアップデートは、昨年から安定性とパフォーマンスの改善を主な目的とした小規模な更新が続いている。いくつかの新機能や機能刷新を含むプレビューの開始は、Windows 10 21H2以降の大型機能アップデートの再開を視野に入れたものと見なされている。

仮想デスクトップのカスタマイズは、複数のデスクトップを使用している状態でデスクトップの順番を並べかえられる。タスクビュー(Win + Tab)でドラッグ&ドロップするか、キーボード操作、または右クリックしてコンテキストメニューから「Move left」「Move right」を選択する。また、仮想デスクトップごとに異なる壁紙を設定できる。仕事のデスクトップとプライベートのデスクトップというように使い分けている場合、異なる壁紙を設定しておけば、背景の違いでデスクトップを簡単に見分けられる。

自動HDR(Auto HDR)は、家庭用ゲーム機Xbox Series X/ Xbox Series Sに導入された機能。HDR10対応のテレビやディスプレイにおいて、HDR(ハイダイナミックレンジ)に対応していないSDR(スタンダードダイナミックレンジ)ゲームの表示をアップグレードする。

PC用の自動HDRは、DirectX 11またはDirectX 12のSDRゲームの色や明るさのレンジをインテリジェントに拡張し、HDRディスプレイで豊かで明確な解像度の表現を実現する。機能をオンにするだけのシンプルな操作性を開発チームは目指しており、GPU処理の負担は大きくなるものの、ゲーム体験を引き下げない範囲に抑えようとしている。現在は継続的な改善に取り組んでいる最中であり、自動HDRの対象から外れているゲームがあったり、意図しない挙動も見られる。そのため、Insidersに対して積極的なフィードバックによる協力を求めている。

  • DR(左)、自動HDR(中央)、ネイティブHDR(右)を比較したヒートマップ

    SDR(左)、自動HDR(中央)、ネイティブHDR(右)を比較したヒートマップ。グレースケールはSDRディスプレイで完全に表現できる領域を表し、虹色の部分はHDR対応ディスプレイのみ表示可能な領域を表す

現在のFile Exploreは余白を活かしたレイアウトになっているが、より情報密度が高いレイアウトを好むユーザー向けに、表示オプションにコンパクトモードを用意し、クラシックなFile Exploreに近いレイアウトに設定できるようにした。切り替え方法は最終的なデザインではなく、モダンなユーザー体験やタッチスクリーンでの利用などを考慮して改善していくとのこと。

テキストエディタ「メモ帳(Notepad)」をアップデート、オープンソースで開発している最新のターミナルアプリ「Windows Terminal」、自動化ツールの「Power Automate Desktop」が同梱されている。

「メモ帳」はアイコンを刷新。これまでメモ帳はStartメニューでWindowsアクセサリのフォルダに含まれてきたが、Build 21337のメモ帳は単独のアプリケーションとして、Startメニューのアプリケーションの直下にリストされ、Microsoft Store経由でアップデートされる。Windowsから独立することで、Microsoftのメモ帳として、他の製品やサービスとも連動する進化が期待できる。

  • 「メモ帳」の新しいアイコン

    「メモ帳」の新しいアイコン

「Windows Terminal」は、Microsoftがオープンソースで開発しているターミナルアプリだ。コマンドプロンプト、PowerShell、Windows Subsystem for Linux(WSL)といったコマンドラインツールおよびシェルを使用するユーザーが、効率的に生産性を向上させるようにデザインされている。複数のタブ、ペイン、UnicodeおよびUTF-8文字のサポート、GPUアクセラレータに対応するテキストレンダリングエンジン、テーマのカスタマイズ、スタイル、コンフィギュレーションといった機能を備える。Windows Terminalは現在Microsoft Storeで提供されており、同ストア経由のアップデートを継続する。

「Power Automate Desktop」は、マウスのクリックやキーボードの入力といったユーザーインターフェイスのアクションを自動化するツール。3月にMicrosoft Ignite 2021で、Windows 10ユーザーが同ツールを無償で利用できるようにすると発表していた。無償版でもPower Automate Desktopの全てのアクションの利用が可能、同じMicrosoftアカウントを通じて複数PCの間でフローを共有できる。Build 21337では、Startメニューのアクセサリ・フォルダにリストされている。