YouTubeのNeal Mohan氏(チーフプロダクトオフィサー)が2月17日(米国時間)に、公式ブログに「Investing to empower the YouTube experience for the next generation of video」を投稿、2021年にYouTubeに追加する予定のサービスや機能を明らかにした。

ユーザー向けから見ていくと、昨年導入し、クリエイター達が毎日20,000以上のビデオに追加する人気機能になっているチャプターを強化する。同機能では、例えば「2020年のスマートフォン大賞」のようなビデオで、「ベスト・バッテリー動作」に選ばれた機種を知りたい人が、動画の説明欄のリンクからワンクリックで移動するといったことが可能。このチャプターを使ったナビゲーションがさらに使いやすくなるように、動画チャプターを自動生成し、サムネイルでチャプターをブラウズできるようにする。

  • 動画チャプターでナビゲーション強化

    動画チャプターをチェックして、見たいところにワンタップで移動

他にも、タブレット向けにデザインをモダン化するなど、直感的な操作やナビゲーションが高まるようにユーザー体験を改善する。新型コロナ禍で利用が拡大したYouTube VRアプリについても、今年後半にホーム画面のデザインを刷新する予定で、ナビゲーション、検索機能、アクセシビリティを向上させる。

子供向けの「YouTube Kids」に新しい保護者向けツールを提供する。YouTube Kidsでは視聴できない動画やチャンネルを、保護者がYouTube Kidsでも視聴できるように許可する機能を追加する予定。

昨年、パーソナライズドミックスを強化した音楽サービス「YouTube Music」。今年はユーザーによるプレイリスト作成を向上させる。ユーザーが生成したプレイリストを公開し、プラットフォーム上でより多くの人と共有できるように改善する。また、米国で提供しているテレビサービス「YouTube TV」に4Kストリーミングやオフライン視聴用のダウンロードを追加する。

クリエイター向けには、昨年9月にインドで開始した「Shorts」のベータサービスを3月に米国に拡大する。Shortsはスマートフォンを使って最大15秒のショート動画を撮影・編集・投稿できるサービスで、TikTok対抗のサービスと目されている。YouTubeによると、昨年12月からShortsを用いたインドのチャンネルが3倍以上に増加、Shortsプレイヤーを使った再生が35億回/日を超えている。

また、YouTubeチャンネルに「拍手を送る」機能、YouTubeビデオへのショッピング機能の統合といったテスト中の機能の提供を2021年に拡大する計画。クリエイターの収益機会の多様化をサポートする。

  • ベータテスト中のコマース機能

    動画上に表示されるタグから、直接コマース機能にアクセス