RAGE(CyberZ、エイベックス・エンタテインメント、ライアットゲームズ)は、2月19日から開催する「2021 VALORANT Champions Tour -Challengers Japan(VALORANT Champions Tour)」の直前オンライン説明会を開催しました。

「VALORANT Champions Tour」自体は、すでに開催が発表されている『VALORANT』を採用するeスポーツイベント。「Challengers」「Masters」「Champions」の3つから構成されます。

「Challengers」は地域ごとに行われるオープン大会で、誰でも出場可能。オフラインで開催され、予選、本戦を勝ち抜いたチームは国際大会の「Masters」への出場権が得られます。

「Masters」は世界の各地域で行われる国際大会でランキングポイント戦。「Challengers」と「Masters」は1セットと考えられており、「Challengers ステージ01」と「Masters1 March」、「Challengersステージ02」と「Masters2 June」、「Challengersステージ03」と「Masters3 September」の3セット開催されます。「Masters」は大会ごとに賞金総額500万円を用意しています。

「Masters」での条件をクリアしたチームは、世界大会「Champions」への出場権が与えられます。「Champions」への進出条件は、3回行われる「Masters」のポイントラインキングで日本1位になる、「Masters3」で優勝する、APAC地域の最終予選で優勝の3つあります。最大で3枠、最低でも1枠は日本チームが進出できるフォーマットです。

  • 「VALORANT Champions Tour」の概要。まずは日本国内で開催される「Challengers」に参加し、成績上位チームは「Masters」へ。国際戦の「Masters1~3」のトータルポイントランキングで、日本チームの中で1位になるか、「Masters3」で優勝すると「Champions」に進出。さらに、APACの最終予選で勝利することでも「Masters」への出場権が得られます

  • 「Main Event Week1」でトップ4に残っても「Masters」への出場権は得られませんが、「Main Event Week2」と「Week3」の出場が確約されるので、かなり有利になります

  • 「VALORANT Champions Tour」の年間スケジュール。2月に始まり12月まで年間通じてVALORANTの大会が開催されます

「Champions」はそれぞれの地域から勝ち抜いてきた世界最高峰の16チームによる2週間のトーナメント戦で、VALORANT世界王者を争います。年3回ある「VALORANT Champions Tour」の第1回の「ステージ01 Challenger Qualifiers Week1」の出場チームも発表されました。

  • 「Week1」グループAには、CLEVER CREATOR CLUB、FAV gaming、FENNEL、GAMING TEAM SELECTOR、TEAM iXA、NOVAGIS GAMING、RLATION X

  • 「Week1」グループBには、SETOUCHI ENLIFE、AVALON GAMING、CREST GAMING DWFN、FEELING、NORTHEPTION、SCARZ、SENGOKU GAIMING

  • 「Week1」グループCには、ATLAS GAMING、CYCLOPS athlete Gaimig、FIRST GAMING、LOST EDEN、NO COUNTRY、NOIZY、名無しの権兵衛

  • 「Week1」グループDには、CNCI BLUE BEES、CONNECTGAMING、GLORY BE DIVA、LAG GAMING、LFT、THE SHABLES、思考行結。総勢28チームで争われます

  • そして2020年11月~12月に開催された「VALORANT FIRST STRIKE JAPAN」の上位チームは、シード枠を与えられます。シード枠を獲得したのは、ABSOKUTE JUPITER、BLACKBIRD IGNIS、DetonatioN Gamig、REJECT

ちなみに「Week2」「Week3」は、その都度チームの選出がされます。シード4チームと「Week1」の上位4チームは、「Challenger Main Event Week1」に進出し、ここで上位4チームが「Challenger Main Event Week2」に進出します。

「ステージ01 Challenger Qualifiers Week2」の上位4チームも「Challenger Main Event Week2」に進出し、「Main Event Week1」から勝ち上がった4チームと争います。ここで上位4チームは「Masters」へ進出し、下位4チームは「Challenger Main Event Week3」へとステージを移します。

「Main Event Week3」には、「Challenger Qualifiers Week3」から勝ち上がった4チームを加えた8チームで戦い、上位4チームが「Masters」への出場権を得られます。

説明会では、ライアットゲームズ社長/CEO 小宮山真司氏が登壇し、『VALORANT』でeスポーツ大会を開催する意義を唱えました。

数あるeスポーツジャンルでも、FPSやTPSなどシューティングゲームのジャンルは数多くの人気タイトルがひしめき合うレッドオーシャン。それでも長期的にプレイヤーが楽しめるFPSタイトルのリリースはライアットゲームズの宿願であり、グローバルeスポーツとして受け入れてもらえるように、健全な競技性を確保していると述べます。

  • ライアットゲームズ社長/CEO 小宮山真司氏

大会を運営するRAGEからは、CyberZ取締役 eスポーツ事業管轄 RAGE総合プロデューサー 大友真吾氏が登壇しました。RAGEとしては、「VALORANT Champions Tour」を通じて「スター選手、スターチームの誕生」を望んでおり、世界でも通用するスターが育つ、輩出する大会になることを目指すと語りました。

また、RAGEのサブスクリプションコンテンツの開始を示唆しています。ファンクラブ的な内容を予定しており、RAGEの大会、RAGEで扱われるゲーム、大会に参加する選手やチームとより近づけるコンテンツになるのではと話します。詳細は後日リリース予定とのことです。

  • CyberZ取締役 eスポーツ事業管轄 RAGE総合プロデューサー 大友真吾氏

ライアットゲームズのeスポーツコンテンツと言えば『リーグ・オブ・レジェンド』が有名です。日本でも「League of Legends Japan League(LJL)」が開催されています。世界大会も「Worlds(ワールズ)」の愛称で親しまれ、世界で億単位の人が視聴しています。

そして、RAGEは国内eスポーツイベントを運営する団体として絶大な信頼があり、『Shadowverse』のプロリーグの運営も行っています。トーナメントツアーの発足は『VALORANT』のみならず、eスポーツ全体の底上げとなることは間違いないでしょう。

「VALORANT Champions Tour」は、オープン参加で多くの人、チームの参加ができるように門戸を開いていることもあり、リーグ戦で行われている運営やゲームパブリッシャーからチームへの資金援助は基本的にありません。賞金のみの大会です。

ただ、注目度は高く、露出の機会も多い大会となっているので、チームスポンサーにとってメリットが大きく、チームとしても価値の高い大会と言えます。ファンにとっても、世界大会への出場権が最大3枠用意されているのは、世界戦で日本チームが活躍する期待が大きく高まります。何はともあれ2月19日より開幕。座して待て!