オンラインバックアップサービス企業のBackblazeは2021年1月26日(米国時間)、「Backblaze Hard Drive Stats for 2020」において、2020年のハードディスクの故障統計データを発表した。2020年はハードディスク全体の故障率が前年(1.89%)の半分以下(0.93%)まで減少した。
注目される分析結果は次のとおり。
- 稼働日数が250000日以上のモデルにおいて、2020年はSeagate 6TBモデル(ST6000DX000)が故障率0.23%と最も優れた値をつけた。2位はHGSTの4TBモデル(HMS5C4040ALE640)で0.27%、3位も同じくHTSTの4TBモデル(HMS5C4040BLE640)がつけている。4位と5位もHTSTでそれぞれ8TBモデル(HUH728080ALE600)が0.29%、12TBモデル(HUH721212ALE600)が0.31%で続いた。
- 2020年に新しく導入された東芝の14TBモデル(MG07ACA14TA)と16TBモデル(MG08ACA16TEY)は故障率0%という素晴らしいスタートを切った(稼働日数が250000日数未満なので、データとしては今後の推移を見る必要がある)。
- 2020年に新たに導入したSeagateの18TBモデル(ST18000NM000J)の故障率は12.54%と、突出して高い値を付けている。ただし、信頼区間が1.5%から45.8%となっており、12.54%という値が真の故障率を意味しているかどうかは疑問が残る。適切な故障率を判断するにはより多くのデータが必要。
Backblazeは2020年のはじめに、同社のデータセンターで使用するハードディスクの認証基準を変更し、より多くのモデルの採用を促進する取り組みを始めた。最終的に同社は2020年に9モデルの導入を実施した。2020年はその後、新型コロナウイルス感染症の影響を受けることになるが、同社はこうした導入モデル多様化の取り組みを進めたことで新型コロナウイルス感染症の影響に対処することができたと説明している。