国立科学博物館(科博)と凸版印刷は1月19日、オンライン上で恐竜の骨格を360度閲覧できるVRコンテンツ特設サイト「ディノ・ネット デジタル恐竜展示室」を無料で公開した。

これまで両者は2013年より科博が所蔵するティラノサウルスやトリケラトプスなどの骨格標本の立体形状計測データをもとにVRコンテンツ化した「V×Rダイナソー」を開発するなど、共同事業を実施してきた経緯があり、今回の企画では、これらのコンテンツに加え、新たに「アロサウルス」と「パキケファロサウルス」の全身骨格をVRコンテンツ化。

また、北海道大学総合博物館からは「タルボサウルス」の頭骨、群馬県立自然史博物館からは「ステノプテリギウス」、むかわ町穂別博物館からは、発見時に“むかわ竜”の名で親しまれた「カムイサウルス」など各館が所蔵する代表的な恐竜化石もVRコンテンツ化を行った。

4館が所蔵する恐竜7種9体のほか、魚竜、ワニ、哺乳類といった化石標本のデジタルデータをオンラインで楽しむことが可能となった。

  • ティラノサウルスの骨格化石

    「V×Rダイナソー」で見ることができるティラノサウルスの骨格化石 (出所:国立科学博物館)

また、有料ながら、公開されたVRデータを活用する形で、著名な恐竜研究者たちが全4回の予定でオンライン講座講座を開催する予定。

1回目は2月6日17時より「カムイサウルス発掘同好会」と題し、ダイナソー小林こと北海道大学 総合博物館の小林快次 教授らが、約90分にわたって講義を行う予定となっている。

なお、オンライン講座のチケットについては、1月23日より、イープラスで順次発売される予定となっている。

オンライン講座スケジュール

  • 2月6日開催:「カムイサウルス発掘同窓会」(小林快次氏、櫻井和彦氏、西村智弘氏)
  • 2月13日開催:恐竜の発掘、研究、展示まで(真鍋真氏、髙桒祐司氏)
  • 2月20日開催:恐竜ココだけの話(小林快次氏)
  • 2月27日開催:展示から生まれる研究(真鍋真氏、對比地孝亘氏)