Samsung Electronicsは1月15日、同社の2021年のフラッグシップスマートフォン「Galaxy S21」シリーズを発表した。「Galaxy S21 Ultra」「Galaxy S21+」「Galaxy S21」というラインナップ。最新の5nmプロセス製造のSoCを搭載。それを活かして撮影機能を強化し、カメラを中心に本体デザインを一新した。最上位のGalaxy S21 Ultraは、広角/超広角と望遠が2つの4眼カメラを搭載し、またSシリーズで初のSペン対応となっている。The Vergeなどの報道によると、S21 Ultraは1,199ドルから、S21+は999ドルから。S21はミドルハイの799ドルからと、昨年よりも購入しやすい価格になる。

  • Galaxy S21 Ultra、Galaxy S21+、Galaxy S21」

    左から「Galaxy S21 Ultra」「Galaxy S21+」「Galaxy S21」

SoCは、64ビット オクタコアコア (最大2.9GHz+2.8GHz+2.2GHz)、または64ビット オクタコア (最大2.8GHz+2.4GHz+1.8GHz)。5nmプロセス製造のSoCによって、S20シリーズからCPUの処理性能が約20%、GPUが約35%向上、AI処理性能が2倍になった。S21 UltraはWi-Fi 6Eに対応。S21 UltraとS21+はUWB (超広帯域無線通信)を備え、BluetoothとUWBで高精度な測位を実現する。

  • Contour Cut Cameraハウジングを採用

    カメラシステムとメタルフレームを融合させた新デザイン

新しいデザインには、メインカメラ部分が本体のメタルフレームとシームレスに融合したContour Cut カメラハウジングを採用。カバーガラスはGorilla Glass Victus。全モデルがIP68等級の防水性能を備える。ディスプレイは、Dynamic AMOLED 2X。120Hzのリフレッシュレートに対応し、コンテンツに合わせてリフレッシュレートが動的に変動する。前面にインカメラ用のパンチホール (穴)が設けられ、レスポンスと安定性が向上した超音波指紋センサー (約7.5×8.25mm)を画面内に備える。

カメラは、Galaxy S21 Ultraのセルフィーカメラが40MP (F2.2)、Galaxy S21/ S21+が10MP (F2.2)。メインカメラは以下の通り。

  • Galaxy S21 Ultra:「12MP 超広角 (F2.2)、FOV120度」「108MP 広角 (F1.8)、FOV83度、OIS」「10MP 光学3倍望遠 (F2.4)、FOV35度、OIS」「10MP 光学10倍望遠 (F4.9)、FOV10度、OIS」、100倍Space Zoom、レーザーAFセンサー
  • GAlaxy S21+ /Galaxy S21:「12MP 超広角 (F2.2)、FOV120度」「12MP 広角 (F1.8)、FOV79度、OIS」「64MP 光学3倍望遠 (F2.0)、FOV76度、OIS」、30倍Space Zoom
  • Galaxy S21 Ultraのカメラシステム

    Galaxy S21 Ultraは限られたスペースに3倍の光学ズームと、レンズを横向きにして10倍光学ズームを収納

8K 24fpsの動画撮影、8Kビデオから高品質な写真を切り出せる「8Kビデオスナップ」。AIによるブレ補正と60fpsのキャプチャの組み合わせでアクションカメラのようなスムーズな撮影を可能にする「スーパー手ブレ補正」、環境の変化に応じて毎秒あたりのフレーム数を自動的に調整する「ダイナミックフレームレート動画」といった撮影機能を備える。ポートレートモードでAIが自然なボケ味やライティングを実現、セルフィーモードではリアルに色彩を補正するなど、AIを活用した撮影体験が幅広くとり入れられている。

  • Galaxy S21 Ultra

    Galaxy S21 Ultra

Galaxy S21 Ultraのディスプレイは6.8インチ (3200x1440、515ppi) 。リフレッシュレートは10~120Hz。本体サイズは75.6×165.1×8.9mm、重さは227~229g。メモリーは12GBまたは16GB、ストレージは128GB/256GB/512GB。5000mAhのバッテリーを装備する。Sペンは、Galaxy Noteと同じWacomの技術を用いた手書きやドローイング体験を備える。本体にペンを収納するスペースはなく、側面にペンを収納できる純正ケースを用意した。カラーは、ファントムブラックとファントムシルバーの2色。Samsung.comで、ファントムチタニウム、ファントムネイビー、ファントムブラウンといったオリジナルカラーも提供する。

  • Galaxy SシリーズがSペンに対応

    Galaxy S21UltraでSシリーズでもSペンが利用できるように、純正ケースでペンの固定が可能

  • Galaxy S21 Ultraの主なスペックと機能

    Galaxy S21 Ultraの主なスペックと機能

Galaxy S21+は6.7インチ (2400x1080、394ppi)、S21は6.2インチ (2400x1080、421ppi)。リフレッシュレートは 48~120Hz。本体サイズ/重量はそれぞれ、 75.6×161.5×7.8mm/ 200~202g、71.2×151.7×7.9mm/ 169~171g。メモリーは8GB、ストレージは128GB/ 256GB。バッテリーはS21+が4800mAh、S21が4000mAh。カラーは、S21+がファントムバイオレット、ファントムブラック、ファントムシルバー、ファントムピンクの4色に、Samsung.comのオリジナルカラーとしてファントムゴールドとファントムレッド。S21はファントムバイオレット、ファントムグレー、ファントムホワイト、ファントムピンクの4色。

  • Galaxy S21

    Galaxy S21

  • Galaxy S21/S21+の主なスペックと機能

    Galaxy S21/S21+の主なスペックと機能

Samsungはまた、完全ワイヤレスイヤホンの新製品「Galaxy Buds Pro」も発表した。Galaxy Buds Liveのデザインを継承しながら、11mmのウーファーと6.5mmのツィーターを搭載。カナルタイプのチップを採用、インテリジェントANC (アクティブノイズキャンセリング)が周囲の雑音を最大99%抑えられるようになり、豊かで没入感のあるサウンドを提供する。インテリジェントANCは、ANCレベルの自動調整に対応。走行中のバスの中ではANCレベルを高めに、静かな図書館では低めというように自動的に切り替えてくれる。Dolby Head Trackingに対応した仮想サラウンド機能「360°オーディオ」、接続を優先するべきデバイスを自動的に検出してスムーズに切り替える「オートスイッチング」といった機能も備える。

バッテリー動作時間はアクティブノイズキャンセル使用時で5時間、充電ケース併用で計18時間。ノイズキャンセルをオフにするとイヤホン単体で8時間、ケース併用で計28時間。Bluetooth 5.0、IPX7防水を備える。対応コーデックはAAC、SBC、Scalable (Samsung)など。