Adobeは12月8日、「Lightroom 4.1」を提供開始。新たに、Apple Silicon(Apple M1)とARMプロセッサを搭載したWindowsマシンにネイティブ対応した。

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    Lightroom 4.1(macOS版)

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    Mac App StoreのLightroom 4.1

M1プロセッサを搭載したAppleデバイスと、ARMプロセッサを搭載したWindowsマシンをネイティブサポートしたことにより、Lightroomはデスクトップ(Mac、Win、Intel、ARM)、モバイル(iOS、Android)、Web(lightroom.adobe.com)の主要プラットフォームすべてでネイティブサポートされたことになる。同社はさらにARMとM1への最適化を進めるとともに、IntelベースのPCユーザーのためにLightroomへの投資も継続するとしている。

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    Lightroom 4.1はUniversalアプリケーションになり、システム情報でもarm64アーキテクチャ向けアプリとして表示される

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    MacBook Pro(M1)のアクティビティモニタでプロセスを確認したところ。赤枠で囲ったところに注目

「Lightroom Classic」、「Photoshop」「Camera Raw」のApple M1ネイティブバージョンは現在開発中とのこと。ARM版Photoshopについては、Apple M1とWindows ARMをネイティブサポートするベータ版がCreative Cloudデスクトップアプリ経由で提供されている。Intelバージョンは当面の間、Rosetta 2によるエミュレーションでの動作となるが、検証済みで動作保証がなされている。

ちなみに、MacBook Pro(M1)でLightroom 4.1をCreative Cloudからインストールすると、ARMバージョンだけでなくIntelバージョンを起動することもできる旨、ダイアログ表示された。

Lightroom 4.1では、ProRAWフォーマットに新規対応。Apple ProRAWフォーマットで撮影した画像を読み込んで編集できるようになった。ほかにも以下のバグ修正が行われている。

  • 複数の写真に設定を貼り付けると、完了する前にLightroomがフリーズする問題を修正
  • 情報ビューで地図をクリックしても、ブラウザを開けない問題を修正
  • [スマートプレビューをローカルに保存する]がオンになっていると、CR3ファイルを編集できない問題を修正
  • Lightroomから写真をエクスポートすると、保存時に重複作成される問題を修正

RAW現像プラグイン「Camera Raw」はバージョン13.1にアップデート。新しいカメラとレンズをサポートしており、iPhone 12シリーズやGoogle Pixel 5といったスマートフォンのほか、ソニー「α7C」、ニコン「Z 7 II / Z 6 II」、キヤノン「EOS M50 Mark II(EOS Kiss M2の海外モデル)」などを対応機種に追加。レンズはシグマ「85mm F1.4 DG DN | Art」、ソニー「FE 28-60mm F4-5.6」、タムロン「70-300mm F4.5-6.3 Di III RXD(Model A047)」などを追加した。

このほか、モバイル用のLightroomもバージョン6.1にアップデート。iOS 14.0以降ではウィジェットに対応し、Lightroomカメラにすばやくアクセス可能になったほか、トレーニング用チュートリアルにウィジェットからアクセスして学習したり、写真撮影スキルを向上させたりできるようになった。

プレミアム機能には、アルバム内のベストショットをAI技術によって提案させる「ベストショット」を搭載。Camera Raw 13.1リリースで新たなカメラ・レンズをサポート対象に追加するといった機能強化のほか、各種バグの修正と安定性の向上も図っている。