タイププロジェクトは、スクリーン表示に適した書体「TPスカイ」ファミリーに、極太フォント「TPスカイ モダン Blk(ブラック)」を追加した。

TPスカイ モダン Blkは、サブスクリプションサービス「TPコネクト」にて提供する。価格は年額30,000円(税込)。

  • TPスカイ モダン Blk

    TPスカイ モダン Blk

TPスカイは、サンセリフ体にコントラストの軸を導入し、スクリーン上での表示に効果を発揮するよう設計されたフォントファミリー。同社によれば、ウエイト・コントラスト・字幅といった3つの軸を持つ日本語フォントは初だという。

新たに加わった「TPスカイ モダン Blk」は、TPスカイのふところ(筆画内の空間)を広くすることで、極めて太いウエイトを実現。直線と曲線の対比を強くし、筆画をより長くして骨格を大らかにすることで、太さと視認性を両立している。

  • スタンダードの「TPスカイ」、長体シリーズである「TPスカイ コンデンス」、「TPスカイ コンプレス」と、新書体のTPスカイ モダン Blkを比較。TPスカイ モダン Blkは各書体のB(ボールド)よりも段違いに太く、誌面にインパクトを持たせる

    スタンダードの「TPスカイ」、長体シリーズである「TPスカイ コンデンス」、「TPスカイ コンプレス」と、新書体のTPスカイ モダン Blkを比較。TPスカイ モダン Blkは各書体のB(ボールド)よりも段違いに太く、誌面にインパクトを持たせる

また、画数に違いのある文字を並べたときに整って見えるよう調整し、仮名や欧文、画数の少ない漢数字などは、「TP スカイ ローコントラスト B」の1.5 倍前後の太さに設定。画数の多い漢字では、主要な筆画を太く、他の部分を細めに扱うことで潰れや黒みのたまりを回避し、画数の少ない文字と密度のバランスを調整した。

タイププロジェクトの鈴木功代表取締役は、新書体が開発された経緯について、以下のように語っている。

「TPスカイは、スクリーン表示やデジタルサイネージでの使用を想定した書体ファミリーなので太いウエイトはボールドまでに留めていましたが、フィットフォントサービスによるカスタマイズで、太い欧文に合わせる機会がありました。そうした状況に対応するため、TPスカイのふところを広くすることで、極めて太いウエイトを実現したのがTPスカイ モダン Blkです。TPスカイ モダン Blkの提供により、フィットフォントでカバーできる領域が格段に広がります。また、ゲームなどのエンターテイメント領域で、強いインパクトが求められる場面での活躍も期待できるフォントだと思っています」

文字セットは9,499字(スタンダード版)、ウエイトはBlk(ブラック)。フォーマットはOpenTypeフォント。Mac OS X、macOS、Windows 8.1、10(いずれも日本語版)で動作する。