ファーウェイ・ジャパンは11月17日、ノートPC「MateBook」シリーズの新モデルを国内向けに発表しました。登場したのは、フラッグシップ機「MateBook X」、ミッドレンジの「MateBook 14」。同社が2020年9月にグローバルで開催したオンライン発表会「Seamless AI Life Product」で紹介されたモデルが、国内でも正式に発表されました。

  • MateBook X(左)と、MateBook 14(右)

17日に開催されたオンライン発表会で、同社の日本・韓国リージョン プレジデントを務めるYang Tao氏は、「2020年はファーウェイも含め、多くのメーカーにとって厳しい年になった」と話しました。新しい生活では、単体のデバイスでは需要が満たせず、デバイスがシームレスにつながることで活用されていくとし、同社は今後スマートフォン、ウェアラブル、タブレット、PC、オーディオなどを連携させ、各デバイスの強みを相互に発揮していくとしました。

  • ファーウェイ・ジャパン ファーウェイデバイス 日本・韓国リージョン プレジデントのYang Tao氏

新しいMateBook Xは約1kg、日本限定カラーで登場

MateBook Xは、13インチの高性能ノートPC。厚みは約13.6mmと薄型で、重さも約1kgとシリーズ最軽量を実現し、持ち運びに適しています。フットプリントはA4(210×297mm)よりやや小さい程度に収まっています。

画面占有率はほぼ全面となる約90%で、同社が「フルビューディスプレイ」と呼ぶ狭額縁デザインを採用。3,000×2,000ドットの高精細な液晶タッチパネルを搭載します。タッチでは、3本指の操作でスクリーンショットを撮影できるなど、独自の操作も可能です。

  • MateBook Xは同社のフラッグシップノートPCとなる

  • ディスプレイ解像度は3,000×2,000ドットでタッチ対応。表示はsRGBを100%カバーするとしました

タッチパッドは従来モデルから大型化し、これまでパームレスト右に配置されていたNFCタグもタッチパッド下に内蔵されました。このため、同社製スマートフォンをかざして着信対応やデータ転送・同期などが行える「HUAWEI Share」も、タッチパッドにかざすことで利用可能となっています。

プロセッサは第10世代のIntel Core i5を備え、通信はWi-Fi 6(IEEE802.11a / b / g / n / ac / ax)に準拠。最大2,400Mbpsという速度で通信できます。また、従来モデルに続き、Webカメラをキー下に内蔵。数字キー「7」の上にある専用のカメラキーをプッシュすると、Webカメラがポップアップする形です。電源ボタン一体型の指紋認証センサーも搭載されています。

  • MateBook Xの主な特徴

本体色はシルバーフロストで、日本初投入のカラー。天板には光を反射するブルーラメをベースに配合し、角度や光の加減で色合いが変化するところがポイント。加えてファンレス設計のため、ファンノイズがせず静かな環境でも使いやすいことも特徴といいます。

発売は11月20日、予約は11月17日からスタートします。量販店やAmazon.co.jp、ファーウェイPayPayモール店 / 楽天市場店などで販売予定で、価格はオープン。店頭予想価格は154,800円(税別)前後が見込まれています。

MateBook Xの主な仕様・実機写真

  • OS:Windows 10 Home 64bit
  • CPU:Intel Core i5-10210U
  • メモリ:16GB
  • ストレージ:512GB PCIe SSD
  • 光学ドライブ:なし
  • グラフィックス:Intel UHD Graphics
  • ディスプレイ:13インチ液晶(3,000×2,000ドット、タッチ対応)
  • インタフェース:USB 3.0 Type-A×1、USB 3.1 Type-C×2、約100万画素Webカメラ(格納式)など
  • 通信機能:Wi-Fi 6(IEEE802.11a / b / g / n / ac / ax)、Bluetooth 5.0
  • 生体認証:指紋センサー(電源ボタン一体型)
  • 本体サイズ:W284×D207×H13.6mm
  • 重さ:約1.0kg
  • バッテリー駆動時間(JEITA2.0):約11.3時間
  • 本体カラー:シルバーフロスト
  • A4用紙をキーボードに置いてみたところ。本体の横幅がA4サイズ以内に収まっていることがわかります

  • ディスプレイは狭額縁となっています

  • MateBookシリーズの特徴のひとつ、ポップアップするWebカメラ。数字キー「7」の上に、専用のカメラキーを備え、プッシュするとカメラが出てきます

8コア16スレッドのRyzen 7 4800H搭載MateBook 14

ミッドレンジに位置づけられる「MateBook 14」は、14インチで2,160×1,440ドットのタッチ液晶ディスプレイを備えたノートPC。液晶は画面占有率90%、sRGBカバー率100%、コントラスト比1500:1と、こちらもほぼ全画面が楽しめます。

  • MateBook 14。カラーはスペースグレー

  • 厚みは15.9mmで、エッジ部分にダイヤモンドカット加工が施されています

  • こちらも画面占有率は約90%を実現。解像度はMateBook Xよりやや低い2,160×1,440ドットです

プロセッサは、AMDのRyzen 4000 Hシリーズ(Ryzen 7 4800H)を搭載します。8コア16スレッドのプロセッサで、ASUSやMSI、日本HPなどのゲーミングノートPCでも採用モデルがあるものです。

MateBook 14はゲーミングPCではありませんが、負荷の軽い作業を行う「スタンダードモード」のほか、負荷の重い作業を行うための「パフォーマンスモード」が用意され、電源接続時には「Fn」+「P」というショートカットでこの2モードを切り替えて使えます。

プロセッサの更新に合わせ、冷却機構も進化。ブレードを薄型化しながら枚数を増やしたファンや、2つの放熱シャフトなどを組み合わせた「HUAWEI Shark Fin Fan」という冷却システムを搭載し、効率よく本体を冷却できるといいます。

  • MateBook 14の主な特徴

上位モデルにあたるMateBook Xと異なり、Wi-Fiは5に対応(IEEE802.11acまで対応し、11axは非対応)。また、14インチというサイズにともない重さも約1.49kgとなっています。

MateBook 14も、発売は11月20日、予約は11月17日から開始。量販店やAmazon.co.jp、ファーウェイPayPayモール店 / 楽天市場店などで販売予定です。価格はオープン。店頭予想価格は109,800円(税別)前後の見込みです。

MateBook 14の主な仕様・実機写真

  • OS:Windows 10 Home 64bit
  • CPU:AMD Ryzen 7 4800H
  • メモリ:16GB
  • ストレージ:512GB PCIe SSD
  • 光学ドライブ:なし
  • グラフィックス:AMD Radeon Graphics
  • ディスプレイ:14インチ液晶(2,160×1,440ドット、タッチ対応)
  • インタフェース:USB 3.0 Type-A×2、USB 3.2 Gen1 Type-C×1、HDMI 1.4b×1、ヘッドホンジャック
  • 通信機能:Wi-Fi 5(IEEE802.11a / b / g / n / ac)、Bluetooth 5.0
  • 生体認証:指紋センサー(電源ボタン一体型)
  • 本体サイズ:W308×D224×H15.9mm
  • 重さ:約1.49kg
  • バッテリー駆動時間(JEITA2.0):約11.2時間
  • 本体カラー:スペースグレー
  • プロセッサはRyzen 7 4800Hを搭載

  • キーボード面。電源ボタン一体型指紋センサーを右上に備え、タッチパッドはHUAWEI Shareに対応します

  • 右側のインタフェース(USB 3.0 Type-A×2)

  • 左側のインタフェース(USB 3.2 Gen1 Type-C×1、HDMI 1.4b×1、ヘッドホンジャック)

  • 数字キー「7」の上にはカメラキーも用意