◆TMPGEnc Video Mastering Works 7 V7.0.17.19(グラフ9)

TMPGEnc Video Mastering Works 7 V7.0.17.19
ペガシス
http://tmpgenc.pegasys-inc.com/ja/product/tvmw7.html

  • グラフ9

おなじみTMPGenc Video Mastering Works 7。内蔵のx265エンコーダを利用しての比較だが、まずRyzen 3000シリーズからRyzen 5000シリーズに切り替える事で17%~27%の高速化が実現しているのが判る。もう一つ特徴的なのは、10コアのCore i9-10900Kよりも8コアのRyzen 7 5800Xの方が高速になったというあたりだろうか。しかし12コアのRyzen 9 5900Xですら20fps近い性能でHEVCのエンコードが可能な訳で、16コアのRyzen 9 5950Xなら30fpsは無理にしても25fps近くが期待できることになる。ラフに言えばCore i9-10900Kの倍速という事で、その性能の高さを実感できると思う。

◆DxO PhotoLab 3 V3.3.0.4391(グラフ10・11)

DxO PhotoLab 3 V3.3.0.4391
DxO Labs
https://www.dxo.com/ja/dxo-photolab/

10月20日にDxO PhotoLab 4が発表になったばかりだが、今回は間に合わずに3.0のままである。

さて、そろそろE-M5のRAW画像現像では負荷が足りなくなってきた感がある。そんなところに林佑樹氏よりSONY α7R IV(61MPixel)でのRaw画像が着弾したので、今回はこれをラインナップに含める事にした。なので、やはり林佑樹氏から以前頂いたα7 II(24MPixel)のRaw画像とα7R IVのRaw画像現像の時間を測定することにした。また以前はDxO標準のプロファイルに設定しての現像だったが、今回はこれに加えてノイズ除去をPrimeに設定している。ちなみにグラフの結果はPPM(Pictures Per Minute:毎分あたりの処理枚数)である。

  • グラフ10

  • グラフ11

さてまずα7 II(グラフ10)。こちらでもやはりRyzen 3000シリーズ→Ryzen 5000シリーズで10%以上の性能改善がみられる。Ryzen 9 5900Xだと毎分5枚といったあたりで、この程度の処理性の出るならそれなりに快適だと思う。一方でα7R IVだと、そのRyzen 9 5900Xですら3枚/分に及ばない程度とかなりの負荷がある。Ryzen 7 5800Xだとほぼ2枚/分、1枚30秒というのは流石としか言いようがない。林先生にはZen 3ベースのRyzen Threadripperをお勧めしたい(5990X?)ところだが、それはともかくとしてこうしたCompute Intensiveな処理にRyzen 5000シリーズはきちんとその性能を発揮することが、特にこのグラフ11で明確に示されている様に思う。

◆3DMark v2.14.7042(グラフ12~15)

3DMark v2.14.7042
UL Benchmarks
https://benchmarks.ul.com/3dmark

このところ、3DMarkのVersion Upが著しい。Wiid Lifeを追加したv2.14.7040にはすぐアップデートが掛かったが、昨日DirectX RayTracing Feature Testを追加したv2.15.7078が公開された。ただ今回はこの手前のv2.14.7042で。RayTracingのFeature TestはRadeon RX 6000シリーズの評価で利用することになるだろう。

  • グラフ12

ということでまずグラフ12がOverallである。基本的には同じGPU(GeForce RTX 3080)を利用しての比較だから、特に描画負荷が重い場合には性能差はない筈で、実際結果もそんな感じである。ただ描画負荷が軽い場合はCPUネックになる事があり、その場合にCPU性能が効いてくる格好になる。これが明確なのはWildLife~FireStrikeあたりまでで、先になるとあまり性能差が無い。面白いのは最新のWildLifeではCore i9-10900Kが最高速、次のSkyDiverでもかなり健闘している事だ。ただNightRaid以降になるとRyzen 5000シリーズの方が優勢で、FireStrikeあたりまでは明確に差が出る(辛うじてFireStrike Extremeあたり。FireStrike Ultraになるともはや誤差の範囲)。

  • グラフ13

Graphics Test(グラフ13)がちょっと面白いのは、NightRaidだけ激しくばらついている事。結果を見るとGraphics Test 2ではCore i9-10900Kが914.3fpsとかで他を圧倒(Ryzen 7 5800Xが879.16fpsでこれに続く)なのに、Graphics Test 1ではそのRyzen 7 5800Xが678.75fsで圧倒(Core i9-10900Kは596.27fps)と、なんか妙にフレームレートが高い上に変動が多いところだろうか。ただ結果としてCore i9-10900KはRyzen 7 5800Xにトータルで及ばず、という結果になっている。

  • グラフ14

  • グラフ15

CPU性能としてはむしろPhysics/CPU Test(グラフ14)の方が適当だろう。結果はこれも御覧の通り。TimeSpyでCore i9-10900Kも一矢報いてはいるが、基本的にはRyzen 5000シリーズの優秀さが示された格好だ。