Microsoftは米国時間2020年10月20日、「Azure Space」を発表した。公式ブログによれば、同社は宇宙輸送業務を担うSpaceX、および人工衛星運用企業のSESと提携し、光ファイバーを張り巡らせない各地でのクラウド利用の実現を目指す。
Azure Spaceは自己完結型のデータセンターユニットである「Azure Modular Datacenter」や、大規模な衛星配置をシミュレーションする「Azure Orbital Emulator」、衛星データをクラウド処理する「Azure Orbital」を組み合わたソリューション。Microsoftは本プロジェクト実施に伴い、元DARPA(国防高等研究計画局)のWilliam Chappell氏や、元ホワイトハウス国家安全保障会議宇宙政策担当ディレクターのChirag Parikh氏、国防総省の宇宙政策担当次官補を務めたStephen Kitay氏を雇用した。
Microsoft CVP, Azure Global, Tom Keane氏は、「衛星が生成する大量のデータに対応し、クラウドサービスとネットワーク帯域を遠隔地にも提供することで、複雑な宇宙システムの設計やこれまで不可能だった知見の発見などが容易になる」と本プロジェクトの利点を説明している。
阿久津良和(Cactus)