最近、Apple Watchを使っている人を見かけることが以前よりもずっと増えました。これから使ってみようかお悩み中の方も多いのでは。この連載では、Apple Watchの基本的な使い方や便利な活用法をご紹介していきます。

最初に、そもそもApple Watchは何ができるのか、その全体像を見てみましょう。

  • 毎年進化を続けるApple Watch。そもそもどんなモノなの?

自分の身体・生活の記録を取れる

Apple Watchは、身体や活動に関わる様々な数値をセンサーで自動的に計測・記録し、その傾向を確認。項目によっては改善のためのアドバイスをしてくれます。

単独の「○○機能」というより、複数の計測を継続的に行っていることがポイント。自分の状態を数値化することができ、自分自身を見直すセルフマネジメント、中長期的な健康・生活習慣の管理に役立ちます。

具体的に、どんな値が計測されているのかピックアップしてみましょう。

日常の活動量を測る「アクティビティ」

  • Apple Watch着用中、身体の活動量を常時計測する「アクティビティ」。3色のリングが示すのは、消費カロリー/早歩き以上の運動時間/1時間に1回以上立った回数の3つ。他に、歩数や距離なども計測され、iPhoneの「ヘルスケア」に記録されます

特定の種目で時間や消費カロリーを測る「ワークアウト」

  • ランニング、ウォーキング、水泳、ダンスなど、種目別に運動時間・消費カロリーなどを計測する「ワークアウト」。一部のトレーニング機器と連携してデータを取得することも可能。こちらはiPhone「フィットネス」へ

活動中も就寝中も自動で計測する「心拍数」

  • 光学式心拍センサーにより、定期的に心拍数を計測。アプリを開いて手動で計測することも可能。ヘルスケアで過去の記録を確認できます

就寝もサポートする「睡眠」

  • watchOS 7で新たに追加された「睡眠」アプリ。設定した就寝時間の前にはiPhoneと共に「睡眠モード」で画面が消灯し、寝る準備を促します。ヘルスケアでは最近の傾向を分析してくれます

Apple Watch Series 6の新機能「血中酸素ウェルネス」

  • 「血中酸素ウェルネス」は、血液中に取り込まれた酸素のレベルを定期的に計測(腕が安定した状態にある時)する機能で、Apple Watch Series 6のみのに搭載。手動でも計測可能

耳の健康を守る「環境音測定」

  • 長期的に大きな騒音にさらされると聴力に悪影響を及ぼします。「ノイズ」の「環境温測定」機能は、周囲の音を自動的に測定し、一定以上の音量を検知するとアラートを表示します

通知を確認・返信できる

iPhoneに通知が届くと、ペアリングされたApple Watchでも受信することができます。iPhoneが手元になくても重要な通知にすぐ気付くことができ、特に重要なものだけがApple Watchに届くようカスタマイズすれば、多すぎる通知に紛れることもありません。

また、一部のアプリではApple Watch上で通知に対するリアクションが可能です。リマインダーを実行済みにする、メッセージやLINEに返信する、といったことがApple Watch上で完結するので、iPhoneを手に取って操作する回数を削減できます。

  • Apple Watchなら大事な通知にすぐに気付けます。iPhoneの「Watch」アプリで受信する通知を設定できます

  • LINEやメッセージには、音声入力や絵文字、提携文などでApple Watchから返信が可能

Siriに頼める

調理中にタイマーをセットしたり、気付いたその時に予定やリマインダーを登録するなど、Siriを使えばiPhoneに触れずにいろいろな操作が可能です。翻訳はApple Watch上で読み上げてくれます。

  • タイマーはiPhoneよりも便利。予定やリマインダーもiPhoneを取り出してキーボードで打つより素早く完了します

Apple Payで支払い

Apple Watchにも「Wallet」アプリが搭載されており、Apple Payを使用できます。SuicaやQUICPay、iDなどの支払いが、Apple Watchだけで完結します。通勤用と個人用でSuicaを使い分けたい場合にも最適です。

  • 「Watch」アプリの「Wallet」にSuicaやクレジットカードを登録して、Apple Watchだけで支払い完了。Suicaはチャージも可能

変幻自在の「時計」

Watchアプリには、多彩なデザインの文字盤を提供する「文字盤ギャラリー」が用意されています。その中から使いたいものを「マイ文字盤」に登録し、カラーやダイヤルのスタイルをカスタマイズ。お気に入りをいくつも登録しておけば、バンドやファッションに合わせたコーディネートが可能です。

また、文字盤には色々なアプリの情報を常駐させる小窓「コンプリケーション」が配置されています。これは、必要な情報を文字盤上で確認したり、アプリへのショートカットとして使用することができます。

  • 「文字盤ギャラリー」から複数の文字盤を「マイ文字盤」に登録。Apple Watch上ではスワイプで簡単に切り替えられるので、用途やその日のファッションに合わせて使い分けることが可能

  • 文字盤とバンドの組み合わせいろいろ。スタイリッシュな"見せ文字盤"から情報ぎっしりの実用型まで、さまざまな使い分けが可能です

Apple Watchとは?

全体的なApple Watchの存在感を把握していただけましたでしょうか? 一言で言うなら、日常生活で1日を通して仕事や生活・健康管理をサポートしてくれるデバイス、といったところですね。ガラケーをiPhoneに置き換えたように、今の時計をApple Watchに置き換えると、きっと大きな変化を感じられると思います。

次回からは、Apple WatchとwatchOSの基本的な使い方と便利な活用法をご紹介します。