英国北部向けの専用ヘリコプター緊急サービスを運営するGreat North Air Ambulance Service(GNAAS)とGravity Industriesは9月29日(英国時間)、Gravity Industriesが開発したジェットエンジン搭載スーツ(ジェットスーツ)を用いた山岳救助向けテスト飛行実験を行ったことを明らかにした。

同実験は、英国北西部にある湖水地方国立公園(Lake District National Park)にて行われたもので、谷底をスタート地点とし、そこから起伏のある山と谷の先、徒歩で25分かかる距離にいる要救助者のもとに空を飛んで駆けつけることが可能かどうかを確かめたもの。実験では、その距離を90秒でたどり着いたとする。

ジェットスーツは1050bhp(英馬力)で手や背中に搭載された合計5つのミニジェットエンジンを駆使することで、最高時速85マイルで空を自在に飛行することを可能とするもの。ジェット燃料もしくはディーゼル油を用いて、5~10分飛行することができるという。

GNAASでは、今回の実験により、従来よりも早く現場に到着できる可能性が高まったとしており、次の段階に向けた協議を進めていきたいとしている。