メガネっ娘が垢抜けしたように変わった新iPad Airにゾッコン惚れた

筆者は、長らくiPad Proを使っているユーザーです。だから、ラインナップ的には下位モデルにあたるiPad Airは、デザインや機能もどちらかといえばトラディショナルなので、新しいモノ好きな筆者は正直あまり注目していませんでした。

ところが、アップルは先日開催したイベントで最先端の「A14 Bionic」チップと電源ボタンにTouch ID指紋認証センサーを載せ、さらに5色ものカラバリをそろえる2020年モデルの最新iPad Airを艶やかに発表しました。その時、筆者は「どちらかといえば地味なほうのクラスメイトの女子が、ある日メガネからコンタクトに変えて髪型もイメチェンしてきたらまんまと一目惚れしてしまった…!!」ぐらいの衝撃を受けました。物欲も一気にフルスロットルです!

  • 初代iPadの発売から10周年を迎えた節目の年に、強力な新製品2機種がお目見えした

    米国時間9月15日にアップルが開催した新製品発表のイベントでは、ティム・クックCEOが初代モデルの発売から10周年を迎えたiPadの成長を熱く語ったあと、アニバーサリーイヤーに気合いを入れて作った新しいiPad Airを発表しました

発売されて間もない2020年モデルのiPad Proはさておき、それよりも前の世代のiPad Proや第3世代のiPad Air、スタンダードな無印iPadをいまメインで使っているユーザーは、この機にiPadを買い替えるなら「ProとAir、どちらを選ぶべきか?」と迷っているのではないでしょうか。ここはひとつ冷静になって、各モデルの違いを分析してみましょう。

  • この秋は、iPad Pro(12.9/11インチ)/iPad Air(10.9インチ)/iPad(10.2インチ)/iPad mini(7.9インチ)というラインナップが出そろいました。まさに“iPad実りの秋”といえます

製品名 画面サイズ 価格(税別)
iPad Pro 12.9インチモデル 12.9インチ 104,800円~
iPad Pro 11インチモデル 11インチ 84,800円~
iPad Air 10.9インチ 62,800円~
iPad(第8世代) 10.2インチ 34,800円~
iPad mini 7.9インチ 45,800円~

iPad Proの「いいところ」を挙げてみよう

ユーザーとして筆者の主観的な評価と感想ですが、iPadで最大サイズの12.9インチのモデルを擁する高機能なiPad Proは、情報の「アウトプット」と「インプット」の両方に優れていることが大きな魅力だと思います。

  • iPad用のMagic Keyboardにも対応する2020年モデルのiPad Pro

「アウトプット」とは、映像や写真を見たり、ビジネスドキュメントを含むファイルを表示する際のパフォーマンスのことですが、実はアウトプットだけなら他のiPadシリーズも十分に優れていると思います。例えば、2019年に発売された第7世代のiPadも、Retinaディスプレイの画質においては上位モデルに引けを取っていません。

ところが、おもにクリエイティブワークの「インプット」側では、iPad Proの圧倒的な高性能がものをいいます。オールスクリーンデザインのLiquid Retinaディスプレイは画面が広々としていて視認性が高いだけでなく、最大120Hzの高速リフレッシュレート表示に対応するProMotionテクノロジーによって、特にApple Pencilで描画したときにペン先のスムーズな追従性が得られます。

オーディオに目を向けると、iPad Proにはスタジオ品質のマイクが搭載されています。高性能な外付けマイクを使うことなく動画の音声が収録できるので、楽器を練習する際にiPad Proで動画を撮って演奏のデキをチェックする際にとても便利です。筆者は、在宅スタイルで仕事をする機会が増えてから、ビデオ通話にマイク性能の良い2020年モデルのiPad Proをよく使っています。通話相手にも声が聞こえやすいと好評です。

  • iPad Proには、スタジオグレードのステレオマイクが搭載されています。iPad単体でクリアな音声録音ができることも大きな魅力です

カメラの性能についてはいうまでもなく、2020年のiPad Proは最高峰の機能とスペックを備えています。12MPの広角カメラと10MPの新しい超広角カメラにより、構図を使い分けながらクリエイティブな写真や動画がiPad単体で撮影できます。さらに、LiDARスキャナがiPad Proのカメラやモーションセンサーなどと連係しながら、他のiPadよりも一段と高度な3Dオブジェクト認識やARコンテンツの描画ができる点は、今後高度なAR体験を取り込んだゲームやアプリを楽しむ際にiPad Proのアドバンテージとして際立ってくるはずです。

  • 2020年発売のiPad Proには、iPadシリーズとして初めてマルチレンズカメラを搭載。さらに、アップルのデバイスとして初めてLiDARスキャナが搭載されました

  • LiDARスキャナのパフォーマンスを発揮できるアプリも、秋以降に続々とそろいそう。App Storeに公開されている「Lidar Camera」アプリもその1つです

そしてiPad Proは、快適なテキストタイピングを可能にするMagic Keyboardや、軽やかな手書き入力を実現するコンパクトで高機能な第2世代のApple Pencilをインプットデバイスとして使える唯一のiPadでした。新しい第4世代のiPad Airは、この点でiPad Proと肩を並べることになったわけですが、先述のProMotionテクノロジーの有無や、iPad Airに最新のA14 Bionicが搭載されることによる体感の差がどれぐらい現れるのか注目です。