キヤノンは8月25日、フォトグラファー向けのA3ノビ対応高画質インクジェットプリンター「PRO-G1」「PRO-S1」を発表した。PRO-G1が顔料インク搭載モデル、PRO-S1が染料インク搭載モデル。独自の画像処理エンジンを搭載し、高画質化と高速化を図った。いずれもともに11月中旬より発売する。価格はオープン。

PRO-G1

PRO-G1は、10色顔料インク「LUCIA PRO」を搭載するA3ノビ対応のインクジェットプリンター。直販価格は79,800円(以下、税別)。

  • 10色の顔料インクを採用する「PRO-G1」

新開発のマットブラックインクにより、マット紙やファインアート紙への印刷における黒濃度が向上。同様に、光沢紙や半光沢紙では、新材料のフォトブラックインクの使用で黒濃度を強化した。透明インク「クロマオプティマイザー」による、印刷用紙表面の平滑性と光沢の均一性も向上している。

A3ノビ / フチあり / カラーの印刷速度を従来モデルから1分以上短縮した。これは、プリントヘッド駆動の高速化によるもの。印刷速度は「キヤノン写真用紙・光沢プロ [プラチナグレード]」使用時で約4分15秒。「ノズルリカバリーシステム」では、インクの吐出状態をセンサーでチェック。目詰まりを検知すると他のノズルからの吐出に切り替え、インクの目詰まりによる色抜けを防止して安定した高画質印刷を可能にする。

印刷サポート機能には、用紙が斜めに送られた場合に自動でまっすぐに補正する「斜行補正機構」を搭載。「サイドガイド・スライド機構」では、用紙のサイドガイドが外側へ自動で開き、用紙側面との隙間を確保。用紙側面にかかる抵抗を緩和し紙送り精度を安定させる。

ソフト面では、PC用印刷ソフト「Professional Print & Layout」や、スマートフォン用アプリ「Easy-PhotoPrint Editor」、「Canon PRINT Inkjet/SELPHY」に対応。各種用紙での印刷時の設定情報の作成や管理を行うことで、用紙ごとの高品位印刷を可能にする「Media Configuration Tool」にも対応する。

主な仕様は、最高解像度が4,800×2,400dpi、総ノズル数が7,680(各768)。給紙枚数は後トレイに100枚(普通紙)。手差しトレイも備える。インタフェースは10BASE-T / 100BASE-TX有線LAN、IEEE802.11a/b/g/n無線LAN、USB 2.0を搭載。本体サイズはW639×D379×H200mm、重さは約14.4kg。

PRO-S1

PRO-S1は、8色染料インクを搭載するA3ノビ対応モデル。直販価格は69,800円。インクは新開発のマゼンタとブラックを含んでおり、レッドやブルーの色域と暗部の色再現性が拡大。黒濃度も向上している。印刷速度は、A3ノビ/フチあり/カラーで約1分30秒。印刷サポート機能やソフト面についてはほぼ共通となる。

  • 8色の染料インクを採用する「PRO-S1」

主な仕様は、最高解像度が4,800×2,400dpi、総ノズル数が6,144(各768)。給紙枚数は後トレイに100枚(普通紙)。手差しトレイも備える。インタフェースは10BASE-T / 100BASE-TX有線LAN、IEEE802.1a/1b/g/n無線LAN、USB 2.0を搭載。本体サイズはW639×D379×H200mm、重さは約14.1kg。