東京・池袋にある複合施設ビル「Mixalive TOKYO(ミクサライブ東京)」の全フロアがソフトバンクの協業により5G化され、リアル上演とオンライン上演を同時に実施するハイブリッドシアターとして生まれ変わりました。今後、リアル&リモートのLIVEエンターテインメント発信基地として、様々なライブコンテンツが発信されていく予定です。

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    ソフトバンク5G×講談社によるMixalive TOKYOがスタート。8月21日に、本格始動に関するオンライン発表会が行われました

Mixalive TOKYOとは?

講談社が運営するMixalive TOKYOは、東池袋のサンシャイン60通り沿いに誕生した複合施設ビル。講談社、キングレコード、テレビ東京、ブシロード、シダックス、ネルケプランニングなどのエンターテインメント企業が協業し、運営します。当初は2020年3月19日にグランドオープンを予定していたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、延期となっていました。

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    Mixalive TOKYOの外観(東京都豊島区東池袋1-14-3)。地下2階、地上9階(1~3階除く)に6つのホールを常設しています

今回、技術パートナーとしてソフトバンクが参画し、全フロアに第5世代移動通信システム(以下、5G)のネットワーク環境が構築されました。映像配信設備やVRカメラなども設置しています。また、ソフトバンクでは技術的なサポートに加えて、5Gを活用した近未来コンテンツの制作に協力。5G時代ならではの臨場感あふれる視聴体験を実現するコンテンツ配信サービス「5G LAB」にて、Mixalive TOKYOのさまざまなライブコンテンツを配信していく考えです。

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  • 6Fのシアターミクサ

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  • 4Fのスタジオミクサ

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  • 地下2Fのホールミクサ

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    ホールだけでなく、9Fにはライブカフェミクサも

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    4Fにはストアを展開

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  • Mixalive TOKYOの内装イメージ

新しいエンタメの発信拠点として豊島区長も期待

オンライン発表会の冒頭、豊島区の高野之夫区長は「最先端の取り組みで、大いに期待しています。池袋の賑わいの中心的な役割を果たしてもらえたら」と挨拶。折しも、池袋のホストクラブでコロナ感染のクラスターが発生したことにも触れると「池袋=夜の街=怖い、というイメージを変えていく」と展望を述べました。

また、池袋が“国際文化都市”を目指していることも紹介し、「文化と芸術による街づくりをしていきます。新たなエンタメの発信基地として、ハイブリッドシアターが池袋を力強く牽引してくれると期待しています。豊島区の新たな大きな魅力につながれば。行政としても最大の協力をしていきます」と話していました。

続いて声優の浪川大輔氏が登壇して、梶井基次郎の短編小説『櫻の樹の下には』の朗読を披露。背景には映像と効果音がミックスされており、作品の独特な世界観を演出していました。

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    朗読を披露した声優の浪川大輔氏

その後、Mixalive TOKYO 代表挨拶として講談社 常務取締役の古川公平氏が登壇。まずは同社がMixalive TOKYOを運営する意義について「講談社では、出版の再発明を旗印に経営改革を進めています。生み出したコンテンツを紙だけでなく、デジタル化、映像化、ゲーム化、商品化により多くの読者に届け、グローバル展開することを目指しています。その一環として、コンテンツをライブエンターテイメントとして届けることを考えました」と説明します。

そして「次世代のライブは、一体どんなものになるか。5G時代のAR、VR、XRを使った舞台など、早い段階からソフトバンク様と協議してきました」と紹介。今後は、Mixalive TOKYOならではの演目を開発していきたい、と述べました。

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    講談社 常務取締役の古川公平氏

Theater Mixa 総合プロデューサーとして、ネルケプランニング 代表取締役会長の松田誠氏は「3月オープン予定だった劇場は、再開に向けて議論を重ねてきました。細かなルール、ガイドラインもできました。楽屋、舞台、客席など、対策を徹底します。客席も半分しか入れない、キャパシティの50%で運営していきます」と、これまでの経緯を説明。「けれど」と、次のように続けます。

「50%では興行が成り立たないのも事実なんです。そこで、オンライン生配信が頼みの綱になります。毎日、全公演をライブ配信していく。これは逆に、チャンスではないかと思うんです。いまは、地方のお客さまや、若い学生のお客さまなど、東京の劇場に来るのが難しい状況。そこで、これまでコンテンツに触れてこなかった方々にもリモートでアプローチすることで、新たな道が開けるんじゃないかと期待しています。この先、withコロナの長い戦いが続きそうですが、コロナが収束しても、オンライン同時配信はスタンダードな公演方法として残っていくのではないでしょうか」と話していました。

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    ネルケプランニング 代表取締役会長の松田誠氏

ソフトバンク常務執行役員の寺尾洋幸氏は「Mixalive TOKYOがエンタメの発信基地になります。withコロナの時代にエンタメ企業の皆さまのビジネスを支えるべく、撮影から配信まで行える設備を設置しました。全館を5G対応とすることで、旬なコンテンツをいつでもすぐに配信できるようになった。例えば、5GとXRを組み合わせたXR-Live with 5Gなど、インタラクティブなライブ体験を、リモートで、遠くにいるお客さまにも届けていけます」と紹介。Mixalive TOKYOで実施されるライブパフォーマンスは、ソフトバンク5Gが提供するVR SQUAREにも配信していく予定です。

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    ソフトバンク常務執行役員の寺尾洋幸氏

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    VR SQUARE内に、MixaChannel(仮称)が開設される予定

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    Mixalive TOKYOには、ソフトバンクのBeyond 5Gを紹介する展示フロアも設置。「ギジュツノチカラ展」として、5Gの先を見据えた研究開発の取り組みを紹介します