米Googleは8月20日(現地時間)、完全ワイヤレスイヤホン「Pixel Buds」のファームウェアアップデートのロールアウトを開始した。バスブースト、共有の検出、文字起こしモード、アテンションアラートなど数多くの新機能が追加される。ファームウェアアップデートは、利用可能になるとAndroid 6.0以上のデバイスにPixel Budsを接続した際に自動的にインストールされる。

4月に第2世代のPixel Budsを発売してから、追加機能としてユーザーの要望が多かったものの1つがオーディオ体験のパーソナライズだった。そこで今回のアップデートでは、低音出力を強調して迫力のあるサウンドで音楽や映画を楽しめるバスブースト、一組のイヤホンを他の人と共有したことを自動検出する「共有の検出」を追加した。共有の検出では、左右それぞれの音量を個別に調整できる。

  • バスブーストとアテンションアラートを有効化

    Pixel Budsの設定の[音]からバスブーストやアテンションアラートを設定

Googleアシスタント対応のAndroidデバイスとの組み合わせで、Pixel Budsを使ってGooge翻訳のリアルタイム翻訳の会話モードを便利に利用できる。アップデートでは、さらに文字起こしモードを利用できるようになる。スピーチや演説などでGooge翻訳を使用する際に、Pixel Budsで同時翻訳を聞き、スマートフォンで文字起こしをテキストで確認できる。現時点で文字起こしモードは、英語からフランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語への翻訳に対応している。例えば、英語からスペイン語への翻訳を利用するにはGoogleアシスタントに「Hey Google, ayúdame a entender inglés」と話しかける。

アテンションアラートは、イヤホンを付けている時に、緊急車両のサイレンなど周囲の重要な音を聞き逃さないように知らせるAI技術を活用した機能。現在対応しているのは、緊急車両のサイレン、赤ちゃんの泣き声、犬の吠え声など。対応している音のいずれかを検知すると音量が小さくなる。試験運用機能としての提供になり、使用するにはPixel Buds設定の[音]の[試験運用版]セクションの[アテンションアラート]から設定する。

これらの他、タップ操作が不要な場合に同機能をオフにできる設定、Googleアシスタントを使ったバッテリー残量の確認、「デバイスを探す」を使ったイヤホンの最後の位置情報の確認なども追加される。

  • Pixel Budsの最後の位置情報を確認

    「デバイスを探す」でPixel Budsを探す際に、Pixel Budsで音を鳴らすのに加えて、最後の位置情報の確認が可能に