米ファイザーと独ビオンテック(BioNTech)は、両社が共同で開発を進めている新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)向けmRNAワクチンの第1/2相臨床試験結果が英科学誌「Nature」(オンライン)に掲載されたことを明らかにした。

それによると、第1/2相臨床試験で対象とした45人(18~55歳)のウイルスに対する抗体の量が、新型コロナ感染回復者と比べ、最小で1.9倍、最大で4.6倍多いことが確認されたという。ただし、一部の対象者からは、軽症から中程度の一過性の頭痛などが副作用として発生したことも確認されたという。

なお、同ワクチンはすでに最大3万人を対象とした第2/3相臨床試験を米国をはじめとして、世界各国で進めており、早ければ10月にも規制当局に医療現場での使用に向けた何らかの申請を行う予定であるとしている。

日本政府は7月31日付で、同ワクチンが開発に成功した場合、2021年6月までに6000万人分のワクチン供給を受けることで基本合意に至ったことを発表しているほか、米国政府が少なくとも1億回分の供給を受ける予定であることを明らかにしている。