シャープは、コミュニケーションロボット「RoBoHoN(ロボホン)」を活用した、小学校向け「AI教育パック」を発売した。同パックは教育機関や自治体などの法人を対象としているが、これを活用したオンライン授業サービスがクラウドファンディングサイト「Makuake」上で同時発売されており、個人で購入し、家庭学習に利用することができる。

  • ロボホン(左)、「ロブリック」操作画面イメージ(右)

    ロボホン(左)、「ロブリック」操作画面イメージ(右)

このパックは、ロボホンの動作や対話プログラムを、ブロックの組み合わせによって作成できるソフトウェア「ロブリック」や、リクルートのディープラーニングAPI「A3RT(アート)」を活用したチャットボットアプリなどのAI教育ツール、授業カリキュラムがセットになったものだ。同製品開発の背景には、2020年度導入の新「学習指導要領」で小学校におけるプログラミング教育が必修化されたこと、政府策定の「AI戦略2019」で、AI人材不足への対応として、学校でAI教育を行う必要性が説かれていることが挙げられている。

  • 授業カリキュラム

    授業カリキュラム

「ロブリック」には、ディープラーニング解析によって画像認識を可能にする「TensorFlow Lite」を搭載した。これにより、人物や果物などをロボホンのカメラで撮影することで、対象物を覚えさせることが可能となっており、学習した対象物をカメラで認識すると、あらかじめプログラムした特定の動作や返答を行う。

「A3RT」は、ロボホンへの質問に対して、クラウド上のAIが自動で返答を生成することでAIとの対話を体験できるという。全8コマからなる授業カリキュラムは、ロボホンやAI教育ツールを活用しながら、AIについての理解を深めるとともに、児童がAIの特長や利点、課題などを考える機会を提供する。

なお、同パックを活用したオンライン授業サービスを、クラウドファンディングサイト「Makuake」で販売。個人ユーザーも購入可能で、家庭におけるAI学習に活用できるということだ。