保護ケースとしての堅牢性は抜群

SLIM FOLIO PROはiPad Proを保護するためのケースでもあります。ケースとして品定めした場合、本機は堅牢性がとても高く安心できるアイテムです。特にiPad Proの電源やボリュームボタンまでも、シリコンのフレームでしっかりとガードしてくれるところがアップル純正モデルとの違いです。

Apple PencilはSLIM FOLIO PROのケースを閉じて固定するベルトのポケットに挿して持ち運べます。ベルトを閉めるとiPad Proの側面にある充電パッドにApple Pencilが固定されるデザインはよく考えられています。

  • iPad Proの側面ボタンも保護してくれます

  • ケースを閉じておくベルトの部分にポケットがあり、Apple Pencilを収納できます

SLIM FOLIO PROの課題は質量がそれなりにあることです。iPad Proの質量と合わせた総重量も如何ともしがたく重くなります。今回は12.9インチのiPad Proにサイズを合わせたモデルを借りて試しましたが、キーボードの質量である約707gに、iPad Pro Wi-Fi+Cellularモデルの質量である643gを足すと合わせて約1.35kgになります。

この重さはちょうど2020年モデルのMacBook Airと13.3インチのMacBook Proの中間ほど。iPad Proにケースの役割を兼ねたキーボードを付けて、このサイズ感であれば文句はないと筆者は思いますが、手応えを一度店頭の展示機などで確かめてみるのがよいと思います。

  • iPad ProにSLIM FOLIO PROを装着。少し厚く、重みも感じられます

  • アップルのSlim Keyboard Folio(左側)とキーボード本体のサイズ感を比較するとSLIM FOLIO PROのボリューム感がよくわかります

存在感ある個性派の「第3のキーボード」

アップル純正キーボードとの大きな違いは、ロジクールのSLIM FOLIO PROはiPad Proから直接給電ができないことです。そのためUSB Type-Cケーブルで別途充電が必要です。ただし、Bluetooth Low Energy接続に対応したことによる省電力性能は驚くほどに高く、1日2時間のタイピングを続けても、フル充電から約3カ月間のバッテリー寿命を確保しているといいます。つまり滅多に充電する必要はなさそうです。

  • キーボードはUSB充電に対応。iPad Proへのパススルー充電はできないのでご注意を

ロジクールのSLIM FOLIO PROは、アップル純正のSlim Keyboard Folioと同様にApple Pencilによるドローイング作業へスムーズに移行できるモードシフトの自由度が高く、Magic Keyboardに近いキーボードのタイピング感を併せ持っています。ケースとしての堅牢性は3つの選択肢の中で一番高いといえるでしょう。また、純正と比べて価格が安い点もポイントです。

アップル純正品とは異なるキー配列と、少し重さが気になりそうな点を踏まえてなお期待にフィットするようであれば、現在あるiPad Pro専用キーボードの中では完成度が文句なしに高く、おすすめしたい製品です。