魅力的なレンズ群の存在がカメラの評価を高める

オリンパスのマイクロフォーサーズ機との付き合いを深めるには「システムに惚れ込む」ことが必須だ。PROレンズをはじめとするレンズ群をひっくるめて気に入ること、それが大切。その点、例えばソニーのフルサイズαの場合など「カメラ単体に惹かれる」だけでも幸せになれたりするから話は簡単なのだけど、んまぁ、それと比べると確かに一手間必要な存在感ではあるかな。

でも、勇気を持って壁を越えれば、そこにはけっこう幸せな沼がある。そして、あなたがもしOM-D E-M1 Mark IIのオーナーであるならば、E-M1 Mark IIIに買い替えればもっともっと幸せになれるはずなのであ~る(と自分を鼓舞するワタシなのであった)。

  • 手持ちハイレゾショットとかライブND、星空AFなどのユニークな機能も新搭載されているけれど、いずれも基本「静止した被写体」に向く機能であり、個人的好みの範疇では残念ながら活用することが少ない。フットワーク重視のシステムであることをウリにするのなら「自らが動きながら動いているものを撮る」みたいな場面でグッとくる新機能が欲しいような気もする(M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO使用、ISO1600、1/1000秒、F4.0)

  • ISO5000。ノイズリダクションはデフォの標準設定。ラージフォーマットの高感度画質と比較してしまうと好みが分かれそうではあるけれど、わずかにピントが外れている状態の遠方の木や葉のディテール再現など、相当に健闘しているといっていい。また、新しい12-45mmF4.0は、圧倒的に小型軽量で写りも良好。サイズ感としてはE-M5シリーズにお似合いな感じではあった(M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO使用、ISO5000、1/60秒、F5.6、-1.3補正)

  • 初代E-M5とかE-M1は「解像感至上主義でとにかく頑張りまくってます!!」的な画作りだったのだけど、現行機の画はいずれも力みすぎていない余裕を持ったものになっている。画質に対する不満は抱かずに済むはずだ(M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO使用、ISO200、1/160秒、F4.5、-1.3補正)

  • 小型軽量ながらミラーレス屈指の速写性能を備えるE-M1 Mark III。落合カメラマンは、魅力的なレンズを多くラインナップするマイクロフォーサーズのシステムも含め、高く評価していた