富士通は6月11日、デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させるハイブリッドなIT環境の実現に向けて、それらを支えるサービスやIT基盤を強化し、新規の技術とデリバリモデルなどを取り入れた「FUJITSU Hybrid IT Service」を同日より順次提供すると発表した。

「FUJITSU Hybrid IT Service」は、同社が提供してきた、クラウド、データセンター、ネットワーク、セキュリティ、システム運用保守などのインフラサービス、プロダクト、アプリケーション基盤などを新規技術の実装をより強化し、新たにクラウドとデータセンターをセキュアにつなぐ接続基盤や統合マネジメントポータルとともに、プレフィックスやサブスクリプションなどの形態で提供するソリューション群。

  • FUJITSU Hybrid IT Service」の概要図

プレフィックス型サービス(2020年2Q提供予定)では、ブラックボックスとなりがちな構築・運用サービスの仕様と価格を事前に明示し、パッケージ型のセットメニューとして提供。

  • プレフィックス型サービス

サブスクリプション型サービス(2020年下期提供予定)では、クラウドサービスに加え、同社のプロダクトやサービスを一体型の契約・課金モデルで提供するという。

  • サブスクリプション型サービス

マネージドサービスでは、既存システムをハイブリットIT環境へ移行する際に必要なアセスメント・コンサルティング、移行・構築、運用までをトータルでサービス提供。

  • マネージドサービス

デジタルアプリケーションプラットフォーム(2020年2Q提供予定)では、レッドハットが提供するエンタープライズ対応のKubernetesをベースとしたコンテナプラットフォームOpenShiftベースのプラットフォームと業界標準のOSS・ISV・同社ミドルウェアを組み合わせて提供。

デジタルインフラプラットフォームでは、「FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud」、「Digital enhanced EXchange(DEX)ネットワーク」 (2020年2Q提供予定)、統合マネジメントポータル(2020年1Q提供予定)、統合Security Operation Center(SOC)(2020年下期提供予定)、統合サービスデスク (2020年下期提供予定)を提供する「。

「FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud」では、同社のクラウド「FUJITSU Cloud Service for OSS/VMware」を「FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud」として刷新し、パブリックリソースとプライベートリソースをシングルポータルで一元管理できる新たなラインナップを提供。

  • FJcloudのラインナップ

「Digital enhanced EXchange(DEX)ネットワーク」では、新たに開発したクラウドとデータセンター間をあらかじめ接続したネットワーク基盤により、顧客の業務システムと各サービス基盤を接続する複雑なネットワーク設計をせずに、さまざまな最新技術やサービスを取り入れることが可能だという。

  • 「Digital enhanced EXchange(DEX)ネットワーク」

統合マネジメントポータルでは、マルチクラウドやオンプレミス環境などの異なるIT基盤の構築・運用作業を統合制御・可視化・自動化するマネジメントポータルを新たにサービスに実装する。

  • 統合マネジメントポータル

統合Security Operation Center(SOC)では、顧客が保有するデータやシステムごとに設定された情報管理とシステム運用をクラウドで集約し、サービス提供する。

統合サービスデスクでは、顧客の基幹や各業務システムにまたがる様々なサービスの問い合わせ窓口を一元化し、一次受付業務にチャットボットを活用するなど、運用負荷の軽減と迅速な問題解決を実現するという。

同社では、最適なハイブリッドIT環境の構築や、運用サービスを提供することで、ITシステムにおける運用負荷軽減(2~3割)、TCO削減(2~3割)、納期短縮(3~4割)を実現するとしている。

  • 提供価値

そして、同社は2022年度までに、「FUJITSU Hybrid IT Service」関連ビジネスで売上1兆円を目標にしている。