PS5がついに発表された。2020年末に発売予定で、PS4の約100倍という超高速の読み込み速度が話題となっている。PS4は大きく分けて、初期型、薄型、PS4 Proの3モデルが存在するが、そのどれもがデータの保存に転送速度の遅いHDDが採用されている。しかも、初期型と薄型は容量が500GBまたは1TBしかない(PS4 Proは1TBと2TB)。最近のゲームは、インストールに50GB以上の容量を必要とすることも珍しくない。PS4はパッケージ版でも、基本的にデータはHDDへとインストールされる。つまり、パッケージ版を購入してもHDDの節約にはならない。ダウンロード版と同じだけのHDD容量が必要となるわけだ。

  • 数10GBの保存先を要するゲームが増えている。モンスターハンターワールド:アイスボーンは54.2GBに達している

    数10GBの保存先を要するゲームが増えている。モンスターハンターワールド:アイスボーンは54.2GBに達している

複数のゲームをプレイする人は、あまり遊ばなくなったゲームを削除するなど、HDD容量のやりくりに苦労しているはず。しかも、HDDはデータの読み込みが遅い。モンスターハンターワールド:アイスボーンのように、広大なマップを読み込むようなゲームでは、ロード時間が長くなる傾向にある。

この容量不足&ロード時間の遅さを解決してくれるのが、内蔵されているHDDをデータ転送速度が高速なSSDに交換すること。SSDの中でも2TBの大容量モデルを選べば、PS5の発売まで容量不足になる可能性は低いはず。

というわけで、ここではPS4でのゲームプレイを快適にしてくれるSSDへの交換方法を紹介していきたい。ゲームのロード時間がどこまで変わるかも試していく。

薄型PS4の内蔵HDDをSSDに換装する手順をすべて見せます!

今回は薄型PS4(CUH-2100AB01)での内蔵HDDからSSDへの換装作業を紹介する。換装作業は初期型、PS4 Proでも行えるが内蔵HDDの取り外し方が異なるので作業するときは注意してほしい。そのほかのセーブデータの移行や、システムソフトウェアのインストールといった手順はどのPS4でも同じだ。

なお、換装作業は自己責任となるが、PS4は最初から内蔵HDDが交換できるようにデザインされており、保証が切れることはない。

さて、作業に入る前に必要なものを紹介しておこう。

・PS4本体

・DUALSHOCK4(コントローラ)と本体に接続するためのUSBケーブル

・SSD(2.5インチのSerial ATA接続で容量160GB以上)

・精密プラスドライバー(サイズはH型1番)

・USBメモリ(8GB以上あれば十分)

・インターネットに接続されたパソコン

ドライバーはHDDの取り外しやSSDの固定に必要で、USBメモリはゲームのセーブデータやシステムソフトウェアの保存に使用する。8GB以上の容量があれば足りなくなることはないだろう。なお、USBメモリは細いタイプがオススメだ。薄型PS4のUSBポートは上下が狭く、分厚いUSBメモリは物理的に挿さらないためだ。

  • 分厚い形状のUSBメモリは上下が干渉して接続できない

そして、システムソフトウェアのダウンロードとそれをUSBメモリにコピーする必要があるため、インターネットに接続されたパソコンも必要だ。また、忘れやすいのがUSBケーブル。SSD交換後に行うシステムソフトウェアのインストールは、コントローラをワイヤレス接続ができず、DUALSHOCK4をUSBケーブルで本体と接続する必要がある。

主役と言えるSSDだが、PS4に組み込めるのは厚さ9.5mm以下、容量160GB以上、2.5インチのSerial ATA接続となる。現在の2.5インチサイズのSSDなら、ほとんど当てはまるのであまり心配はいらない。今回は「容量不足&ロード時間の遅さ解消」が目的なので、Crucial MX500の2TBモデル(CT2000MX500SSD1/JP)を用意した。

Crucial MX500は2.5インチサイズのSSDとして大定番と言えるもので、大手メモリメーカーMicronの個人向けブランドの製品ということもあり、PCマニア層からの信頼も厚い。性能、耐久性ともに申し分なく、PS4で長く安心して使えるSSDだ。

  • Crucial MX500の2TBモデル「CT2000MX500SSD1/JP」。実売価格は27,000円前後。7mm厚だが9.5mm厚に調整できるスペーサーも付属する